医療ニュース
2013年6月29日 土曜日
2013年5月27日(月) 新型コロナ、人から人への感染がほぼ確実・・・
2013年の4月末から5月初旬にかけて、世界中で最も注目された感染症は中国で流行した鳥インフルエンザ(H7N9)でしょう。5月末のこの時点で振り返ってみると、流行は収束した様子で、現時点ではこの鳥インフルエンザの人から人への感染は極めて低いと考えられています。
一方で、人から人への感染がほぼ確実となり、世界規模で要注意とされているのが、2012年秋から少しずつ報告が増えていた新種のコロナウイルスです。この新種のコロナウイルス、中東を中心に流行し、中東に渡航したヨーロッパ人の感染も報告されています。2013年5月17日のWHOの発表によれば、これまでの感染者は40人、死亡者はそのうち半数の20人にものぼります。
2013年2月の時点では、イギリス当局は、完全には否定していないものの「ヒトからヒトへの感染のリスクは極めて低い」との見解を発表しています。
しかし、多数の国で同時多発している2013年5月の現状から、WHO(世界保健機関)は、「ヒト・ヒト感染は限定的で、今のところ、ウイルスが大規模な感染を引き起こす能力を持っている証拠は見つかっていない」としながらも、「密接な接触があれば、人から人への感染はありうる」との警告を発表しました(注1)。
現時点で人から人への感染が発覚しているのは家族内や同じ病室内、それに医療者(2名の看護師と報告されています)です。
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あまり一般紙には報道されないと思いますが、致死的な新型のウイルスが立て続けに2名の看護師に感染したことを受けて、世界中の医療者は、このウイルスの動向と今後の院内感染予防対策に大変注目しています。
2003年に大流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)もコロナウイルスの1種です。現在コロナウイルスに対しては特効薬もワクチンもありません。現時点では外務省は、渡航制限は出していないものの、中東に渡航するときの注意勧告をおこなっています(注2)。
あまり不安を煽りたくはありませんが、フランスでは第1例と同じ病室に入院していた患者1人も感染したそうです。中東では国にもよりますし、その病院の衛生レベルにもよるでしょうが、もしも中東諸国で入院する事態になったときは院内感染のリスクにも注意すべきでしょう。
(谷口恭)
注1:WHOの発表「Novel coronavirus summary and literature update ? as of 17 May 2013」は下記のURLで参照できます。
http://www.who.int/csr/disease/coronavirus_infections/update_20130517/en/index.html
参考:
○新種のコロナウイルス感染症について(更新15)(検疫所ホームページ)
http://www.forth.go.jp/topics/2013/05161025.html
○コロナウイルス(HCoV-EMC)重症感染症(国立感染症研究所ホームページ)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ka/hcov-emc/2186-idsc/2686-novelcorona2012.html
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|2013年6月29日 土曜日
2013年5月31日(金) SFTS、マダニからウイルス検出される
山口県の成人女性が2012年の秋に死亡した原因がSFTS(重症熱性血小板減少症候群)であることを厚生労働省が公表したのは2013年1月30日で、これが国内1例目の報告です。
発表によれば、この女性の体内からSFTSウイルスが検出されたものの、女性の皮膚にはダニの刺し傷がなく、また中国で報告されているSFTSウイルスとは遺伝子の配列が異なることから、私は本当にダニが媒介したのかどうか疑問に思っていました。
その後SFTS感染が複数の県で発症していることが判り、2013年5月の時点で、合計10県で15人が感染したことが確定しており、そのうち8人は死亡しています。
これまでの報道で私が疑問を払拭できなかったのは、感染者はSFTSが流行している中国への渡航歴がなく、また、山に行ったという人はいるものの、ダニの刺し傷が見当たらない例が多いからです。人の皮膚に吸い付くダニは肉眼でも充分見える大きさです。そしてダニに刺されたと言って医療機関を受診する人は、たいていは刺し傷が見つかります。
ですから、私は、本当にダニが媒介しているのか、本当はSFTSウイルスの変異型が人から人に感染しているのではないか、と疑っていたというわけです。
しかし、ついにダニそのものからウイルスが検出されました。2013年4月、SFTSを発症した山口県の60代の女性患者の皮膚にはタカサゴキララマダニというマダニが付着しており、そのマダニからSFTSウイルスが検出されたことが発表されました。これが国内初のマダニからのウイルス検出例ということになります。
タカサゴキララマダニは国内最大級のマダニで、関東より西部の山間部に生息しています。春から秋にかけて活動し、イノシシなどの哺乳動物に付着し吸血するようで、成虫は8ミリにもなるそうです。
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もともとSFTSというのは中国で2011年に初めて報告された感染症であり、中国ではこれまで数百人が罹患し、死亡率は約12%と言われています。ダニが媒介する感染症ですから、中国でも発症は都心部ではなく山間部であるはずです。中国の山間部は日本に比べるとはるかに医療機関へのアクセスが悪いでしょうから、SFTSウイルスに感染しても軽症であれば医療機関を受診していないことが予想されます。ある程度重症になった例だけが医療機関を受診することになりますから、報告されている死亡率(死亡者数/重症になり医療機関を受診せざるをえなかった感染者)は、実際の死亡率(死亡者数/実際の感染者数)よりも高くなると考えられます。つまり実際の死亡率は12%よりも低いというわけです。
ところが、日本での死亡率は5割以上(死亡者8人/感染者15人)ですから、中国のSFTSよりも日本のSFTSの方が重症化する可能性があります。
以前も述べたことがありますが、ダニが媒介する感染症はたくさんあり、国内では日本紅斑熱、ライム病、ツツガムシ病などはときおり報告があります。海外では、ロッキー山紅斑熱(北米)、クリミア・コンゴ出血熱(アフリカ・中東など)、ダニ媒介性回帰熱(イベリア半島やアジア西部の半島)、ダニ媒介性脳炎(ロシア春夏脳炎ウイルス、中部ヨーロッパ脳炎ウイルスなど)などがあります。これらには死に至ることもある感染症です。
あまり不安に思いすぎるのもよくありませんが、野山に行くときはダニに刺されない服装と虫除けスプレーを忘れないようにしましょう。特に西日本でのハイキングやトレッキング時にはSFTSという致死率5割を超える感染症があることを覚えておいた方がいいでしょう。
それにしても刺し傷の見つからなかったSFTSは、いったいどのように感染したのでしょうか。刺し傷が消えてしまっていただけなのでしょうか。
(谷口恭)
参考:医療ニュース
2013年2月15日「SFTSで新たに2人の死亡が確認」
2013年2月1日「謎に包まれた新しいダニ媒介の感染症」
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|2013年6月29日 土曜日
2013年6月3日(月) 毎日温泉で脳卒中・心臓病が予防可能
毎日温泉に入ると、脳卒中や心筋梗塞・狭心症といった心臓病が発症しにくくなる…
これは、温泉の医学的な効能を研究している九州大病院別府病院などが発表した研究結果で、2013年5月24日に開催された第78回日本温泉気候物理医学会で報告されたそうです。(報道は2013年5月22日の読売新聞(オンライン版)など)
報道によりますと、九州大病院別府病院や地元医師会が2012年11月に65歳以上の市民2万人を対象に健康に関するアンケートを実施し、そのうち全体の55.7%に相当する11,146人から回答を得たそうです。
毎日1回以上温泉に入る人が約半数を占め、温泉の利用状況と脳卒中・心疾患の関係を解析したところ、毎日入浴する人のうち脳卒中を起こしたことがある人が2%だったのに対し、その他の人では3.4%と高い値が出たそうです。心筋梗塞・狭心症も、毎日入浴する人では6.1%だったのに対し、その他は8.2%と高かったそうです。
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上記の数字が統計学的にどれくらい意味があるのかについては報道からはわかりませんが、夢のある研究と言えるかもしれません。
しかし、調査の方法が「毎日入る」か「それ以外」とされていますから、別府のような温泉街に住まない限りは、「毎日入って脳卒中・心臓病を予防する」ということは現実的ではありません。
日本温泉気候物理医学会という学会のことを私はこの記事を読むまで知らなかったのですが、学術大会が78回も開かれているということは歴史のある伝統的な学会なのでしょう。
私の個人的な興味ですが、本物の温泉ではなく「天然温泉入浴剤」ではどうなのか、毎日ではなく週3回ではどうなのか、予防だけではなく例えば「脳卒中や心臓病の再発予防」には有効なのか、温泉によっては温度が様々ですが最適温度はどれくらいなのか(心臓病には熱すぎる温度は良くないと思うのですが…)、などについても研究してほしいと思います。今後のこの学会に注目したいと思います。
(谷口恭)
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|2013年6月29日 土曜日
2013年6月7日(金) 近所にファストフード店が多いと肥満リスク増大
自宅の近くにファストフード店があれば肥満のリスクが上昇する・・・
このような研究結果がアメリカで報告され話題を呼んでいます。医学誌『American Journal of Public Health』(2013年5月16日号オンライン版)(注1)に詳細が報告されています。
この研究の対象は、米国テキサス州ヒューストン在住の黒人成人約1,400人で、自宅から、0.5マイル(約800m)、1マイル(約1.6km)、2マイル(約3.2km)、5マイル(約8km)内にあるファストフード店の数が調べられています。その結果、対象者の自宅から800m以内に2.5軒、1.6㎞以内に4.5軒、3.2㎞以内に11.4軒、8km以内に71.3軒のファストフード店があったそうです。
ファストフード店の数と肥満の程度を分析した結果、自宅から店までの近さと肥満には有意な関連が認められ、ファストフード店からの距離が1.6㎞離れるごとにBMI(注2)は2.4%低下したそうです。
興味深いことに、この研究ではファストフード店の数だけではなく対象者の所得も調べられています。年収が4万ドル(約400万円)以上かそれ未満かで2つのグループに分けて解析すると、低所得群(年収4万ドル未満)では、自宅から800m、1.6㎞、3.2㎞の範囲内にあるファストフード店の数が多ければ多いほどBMIが高かったそうです。
一方、高所得群では、このように近距離にファストフード店が多いほど肥満になるという傾向は認められなかったそうです。
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この研究をまとめると、「自宅近くにファストフード店があれば肥満になりやすい。さらに低所得者の場合は、近くにファストフード店の数が多ければ多いほどそのリスクが高くなる」、ということになります。
なぜ年収でこのような差がでるのかについて推測すると、ひとつには低所得者の活動圏は自宅近くに限られている可能性があります。この理由としては、低所得者は労働が不安定で(つまり仕事がなく)、自家用車などの移動手段を持っておらず、休日にも遠くに出かけることができない、といった理由が考えられるでしょう。
この調査は黒人に限ってのことですが、同様のことが白人やアジア人にも言えるのでしょうか。アメリカでは、ファストフード店での食事が肥満や糖尿病に影響を与えるのは白人よりも黒人で顕著であると言われています。そして、これは黒人だけでなくアジア人でも同様です(注3)。
この次引越しするときはファストフード店から遠いところを選ぶ・・・、そんなことを考える人がこれから増えてくるかもしれません。
(谷口恭)
注1 この論文のタイトルは、「Density and Proximity of Fast Food Restaurants
and Body Mass Index Among African Americans」で、概要を下記URLで読むことができます。
注2 BMIとはBody Mass Indexの略で、体重(kg)÷身長(m)の2乗で算出します。例えば体重120kgで、身長2mなら、120÷2の2乗=30となります。この人がファストフード店から1.6km離れたところに引っ越すとすると(この仮定が、最寄りのファストフード店から1.6km離れるという意味なのか、複数のファストフード店から平均1.6km離れるという意味なのかは論文からはよくわかりませんが)、BMIが2.4%減少するということは、体重は2.88kg減って117kgになることになります。(120kg-30x(1-0.024)x2x2)=2.88)
注3:アジア人を対象とした研究で、「週2回のファストフード店の利用で、糖尿病発症リスク、心筋梗塞による死亡のリスクが上昇する」、というものがあります。興味のある方は下記コラムを参照ください。
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|2013年6月29日 土曜日
2013年6月28日(金) 新型コロナ(MERS)の最新情報
日本では発症例がないからなのか、あまり報道されていませんが、現在世界中の医療者にとって最も注目されている感染症がこのサイトで過去に何度かお伝えしている新型コロナウイルスです。あれほど騒がれていた鳥インフルエンザA(H7N9)がすっかり鳴りを潜めているのとは対照的です。
新型コロナウイルスは、国際ウイルス分類委員会により、病原体名を「Middle East respiratory syndrome coronavirus(MERS-CoV)」と命名することが決まり、これをWHO(世界保健機関)が承認し、日本の厚生労働省も追随しました。(今後このサイトでも、病原体名をMERS-CoV、病気の名称をMERSとします。尚、これらを日本語にすると、病原体名は「中東呼吸器症候群コロナウイルス」、病気の名前は「中東呼吸器症候群」となります)
MERSは、2012年9月から2013年6月26日までの間に、WHOに報告された全症例は77人で、このうち40人が死亡しています(注1)。(つまり感染者の2人に1人以上が死亡しているというわけです)
これまでの感染地域は、サウジアラビア、ヨルダン、カタール、UAEなど中東が多いのですが、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなど西ヨーロッパや、チュニジアでも報告があります。中東以外の地域からの報告の大半は、中東から治療のために搬送された症例や、中東から帰国した後に発症した症例です。
しかし興味深いことに、フランス、イタリア、チュニジア、イギリスでは、中東への渡航歴がなく、感染者からの「人→人感染」が強く疑われています。
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今後、中東から帰国してから肺炎症状(高熱、咳など)が出現すればMERSを必ず鑑別しなければなりません。治療開始が遅れれば危険な状態になる可能性が高いですし、人から人への感染も防がなければならないからです。
WHOの発表には、(HIV陽性などの)免疫不全の状態であれば、肺炎症状がなくても、例えば下痢などの症状がある場合にもMERS-CoV感染の可能性を考慮すべき、とあります。
現在WHOは、入国時の特別なスクリーニング検査や渡航の制限、貿易の制限などを推奨していません。外務省海外安全ホームページ(MOFA)でも現時点では渡航の制限はおこなっていないようです(注2)。
(谷口恭)
注1:WHOはこの詳細を「Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – update」というタイトルで公表しています。下記のURLで閲覧することができます。
http://www.who.int/csr/don/2013_06_26/en/index.html
注2:この件については外務省の下記ページで詳しく知ることができます。
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo.asp?infocode=2013C277
参考:医療ニュース
2013年5月27日「新型コロナ、人から人への感染がほぼ確実…」
2013年2月15日「新種のコロナウイルス、世界10例目と11例目」
2012年9月28日「重症化する新型コロナウイルス」
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|2013年6月22日 土曜日
2007年4月7日(土) 休肝日がないと死亡リスク倍増
お酒をまったく飲まないいわゆる「休肝日」が週に2日以下の男性は、3日以上ある人に比べて死亡リスクが最大で1.8倍高い・・・
このような疫学調査結果を厚生労働省研究班が4月6日に発表しました。研究は、全国8地域で40-69歳の男性約42,000人を対象とし、1990年から2003年まで追跡しています。
日本酒に換算して週に13合以上の飲酒をおこなう人は特にリスクが高いという結果もでています。週に20合以上飲む人では、3日以上の休肝日をつくるかつくらないかで死亡リスクに1.8倍もの差があることが確認されています。
研究者は、「飲酒量の多い人は、まず休肝日をつくり、その次に飲酒量を一日1~2合程度にまで減らすよう心がけて」、と呼びかけています。
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|2013年6月22日 土曜日
2007年4月7日(土) 札幌の高校生が結核に集団感染
3月30日、札幌市は、市内の女子高生1人が結核を発症し、他に同じ高校の生徒ら70人が集団感染したことを発表しました。発病した女子高生は一時的に入院しましたが、現在は回復して退院しているようです。
札幌市によりますと、昨年12月20日に女子生徒が結核と診断され、1月から3月にかけてその生徒と接触が多かったとみられる生徒ら計190人に胸部レントゲンやツベルクリン反応をおこなったところ、70人から陽性反応が出ています。
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長引く咳、長引く微熱、寝汗、体重減少、などがある方は早めの受診を・・・。
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|2013年6月22日 土曜日
2007年4月2日(月) 中国の梅毒蔓延が危機的に
中国では梅毒が5大感染症のひとつに入るそうです。
「現在、梅毒の蔓延が中国内で危機的な状況にあることはもっと注目されなければならない」
南京の性感染症センターの研究者がチャイナ・デイリーの取材にそのようにコメントしています(報道は3月31日の同紙)。
1990年代の初頭から比べると、中国では梅毒の罹患率は実に60倍にもなっています。2006年には人口10万人あたり13人が梅毒に罹患しています。しかし、この数字は中国全土の国立の性感染症クリニックのなかの26個の拠点クリニックのデータを集計したものに過ぎず、私立のクリニックや病院などを受診した人の数は含まれていません。したがって、実際にはこれよりも遥かに高い感染率であることが推測されます。
中国の性感染症に従事するある医師は言います。
「私の経験から言って、梅毒と診断される患者がひとり見つかると、他の検査を受けていない患者が7人から8人はいると推測される」
中国では梅毒の母子感染も深刻化しており、1991年には10万人の新生児のなかで梅毒に感染して生まれるケースが0.01人だったのに対し、2005年には2,000倍の20人にまで増加しています。これは毎年約3,400人の梅毒に感染した赤ちゃんが生まれてくることを意味します。
「もしも抜本的な梅毒対策が取られないなら、新生児の梅毒罹患が急増し国家は致命的なダメージを受けることになるだろう」、このような見方をする専門家もいます。
梅毒は抗生物質で比較的簡単に治癒する性感染症です。中国では200元(約3,000円)程度で治療をおこなうことができます。しかしながら、もしも無治療で放置しておけば、性器の潰瘍、心血管や脊髄の障害、さらに脳にまで障害を与え、死に至ることもある感染症です。
梅毒に罹患している相手と平均2回の性交渉をもてば感染するといわれています。
中国で梅毒が特に深刻化しているのが沿岸の地域です。中国政府の公式データによりますと、トップは上海で人口10万人あたり55.3人、浙江35.9人、福建26.8人、北京24.9人、と続きます。
どのような人に感染者が多いかというと、最もリスクが高いのが売春婦とその顧客です。顧客には、配偶者と離れる期間の長くなる地方からの出稼ぎ労働者が多いと言われています。また、都心に住むゲイたちの間でも感染率が急増しています。
中国でこれだけ梅毒が急増している原因として、性交渉の低年齢化、多数のパートナーとの性交渉、低いコンドームの普及率などがあげられます。コンドームについては、中国産のものは品質が低すぎて使えない、との不満が売春婦たちからあがっているそうです。
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梅毒に限らず、日本人が中国で性感染症に罹患するケースは最近急激に伸びてきているように思います。以前はタイでの感染の方が多かったと思われるのですが、現在では海外での感染はおそらく中国が1番でしょう。
梅毒はコンドームを用いていても感染することがありますが、抗生物質の治療で比較的簡単に治ります。無症状だったけれどたまたま検査をしたら見つかった、という人も少なくありません。危険な性交渉のある人は一度検査を受けてみればどうでしょうか。
参考:梅毒
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|2013年6月22日 土曜日
2007年4月2日(月) 希望どおりの治療はわずか37%
治療の選択に患者側の希望が生かされていると考えている医師は76%なのに対し、一般の人でそう考えているのはわずか37%しかない・・・
このようなアンケート結果が発表され話題を呼んでいます(報道は3月30日の共同通信)。
このアンケートは、今月大阪で開催される日本医学総会に向け、同会のホームページなどでおこなわれたもので、回答者は医師約5,400人、その他の医療従事者約2,100人、一般の人約19,000人です。
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すてらめいとクリニックでは、できるだけ患者さんの意見を聞いて治療法を共に考えていくという方針をとっているつもりですが、この結果をみると、満足していない患者さんも少なくないのでは・・・、と思わずにはいられません。
当たり前のことですが、患者さんが治療に満足できなければ医師も満足できません。すてらめいとクリニックのミッション・ステイトメントには「常に患者さんの立場にたって患者さんに接する」という項目があり、スタッフ一同常に意識しているつもりなのですが、今後はさらに徹底していきたいと思います。
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|2013年6月22日 土曜日
2007年4月2日(月) 子宮けい癌見落としで3800万円の賠償命令
3月27日の共同通信によりますと、2001年に子宮けい癌で死亡した福岡市の女性(当時29歳)の遺族が、診察で癌を見落とされ手遅れになったとして、福岡市のクリニックに損害賠償を求め、福岡地裁はクリニックの過失を認め、約3,800万円の支払いを命じました。
この女性は不正出血を訴えて1999年にこのクリニックを受診しましたが、子宮けい癌は疑われずに検査をおこなっていなかったそうです。
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子宮けい癌が原因で不正出血が起こることもありますが、まったく症状がなくても子宮けい癌の検査は定期的に受けるべきです。最近は20代前半で子宮けい癌に罹患する人も少なくありません。すてらめいとクリニックでは、20歳以上の女性には、1年に1度は子宮けい癌の検査を受けることをすすめています。
参考:不正出血
子宮けい癌
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