医療ニュース
2008年4月19日(土) 百日咳が急増!
百日咳(ひゃくにちぜき)に罹患する人が急増しており、データのある2000年以降では最多となっていることが、国立感染症研究所の調査であきらかとなりました。(報道は4月16日の共同通信)
百日咳と言えば、”子供の病気”というイメージが強いと思われますが、最近では成人患者の増加が目立ち、全体の4割近くを占めています。これは、乳幼児期に接種したワクチンの効果が衰えていることが原因と思われます。
百日咳の報告は全国約3千ヶ所の小児科からおこなわれます。今年3月末までに報告された患者数は851人で、これは調査が開始された2000年以降で最多となっています。都道府県別では、千葉150人、福岡70人、大阪69人、広島58人、愛知56人など、大都市圏で多いのが特徴です。
成人(20歳以上)の占める割合は36.5%と過去最多を示しています。しかし、報告は小児科だけでおこなわれていますから、小児科を受診しない(一般内科などを受診する)人は報告に含まれていません。これを考えると成人の患者数はさらに増えることは間違いありません。
昨年は、香川大学、大阪府立大学、高知大学などで百日咳の集団感染が起こり、休講措置がとられました。
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昨年の百日咳の流行は、5月ごろから急速に広がりました。昨年は、「はしかで休講」、「百日咳でも休講」など、古典的な感染症が学生の間でアウトブレイクしましたが、今年もその傾向は継続しています。
百日咳は、感染力が大変強く、保菌者のせきやくしゃみで簡単に感染します。長引くこともありますが、通常は特定の抗生物質を使用すると治癒に向かいます。
”長引く咳”は放っておかないように・・・・
(谷口恭)
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