医療ニュース

2009年12月21日(月) AEDの使用が3年連続で増加

 AED(自動体外式除細動器)についてはこのウェブサイトでも何度か取り上げましたし、最近は街中で目にするようになってきました。

 そのAEDの一般市民による使用が増えているようです。2008年に使用された回数は807件で、これは前年(2007年)の66%増となることが総務省消防庁の調査で分かりました。2005年の調査開始以来、3年連続で増えていることになります。(報道は12月16日の共同通信など)

 AEDが使用された807件のうち、心筋梗塞などで患者が倒れるのを市民が目撃した429件でみると、1ヶ月後の生存率は1.3ポイント増の43.8%、社会復帰率は2.7ポイント増の38.2%で、いずれも過去最高を更新しています。

 都道府県別では、市民によるAEDの活用件数が最多は東京の123件、最少は徳島の1件となっています。

 また、厚生労働省の調査によりますと、2008年12月現在の全国のAED設置台数は206,995台で、前年同月より56%増えていることになります。

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 心筋梗塞などでその場に居合わせた市民がAEDを使用し、その結果社会復帰できた人がおよそ4割という数字には驚きます。もしもAEDがその場になければ、あるいはあったとしても適切に使える人がいなければ、これらの人は社会復帰どころか、今頃は生存していない可能性もあるわけです。

 これからは市民の誰もがAEDを使えるような時代(使えなければならない時代)になるかもしれません。太融寺町谷口医院に置いてあるAEDはまだ一度も使用されていませんが・・・。

(谷口恭)

参考:メディカルエッセイ第48回(2007年1月)「あなたはAEDが使えますか」

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