医療ニュース

2010年11月4日(木) 緑茶に乳ガンの予防効果なし

 緑茶をたくさん飲んでも、乳ガンになる危険度は変わらない・・・

 これは、国立がん研究センターの岩崎基氏らが研究した知見で、医学誌『Breast Cancer Research』2010年10月28日号に掲載されています。(注)

 緑茶にはカテキンなどのポリフェノールが豊富に含まれており、ポリフェノールには抗酸化作用があることが分かっています。そして、動物実験では乳ガンを予防するという結果が報告されています。

 今回の研究では、1990年と1993年時点の、岩手など9府県の40~69歳の女性合計約54,000人が平均14年間追跡調査されています。調査期間中に581人が乳ガンを発症しています。

 緑茶を飲む頻度で6つのグループに分け乳ガン罹患との関係が調べられていますが、関連性は認められなかったそうです。また、お茶の種類によっても関係が調べられましたが、何の関連性もなかったそうです。

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 ポリフェノールはガンの予防にも期待されていただけに残念な結果と言えるかもしれません。

 個人的な話をすると、私はコーヒーも好きですが、お茶も大好きです。海外に行くと(私の場合はタイが多いのですが)お茶が飲めなくて苦労します。たまにコンビニなどで「やっと見つけた!」と思っても大量の砂糖が入っているお茶であることがほとんどですから、日本茶を美味しく飲むということは至難の業なのです。私個人としては、お茶に病気を予防する効果がなかったとしても、あのリラックス効果だけで充分だと感じています。

(谷口恭)

注:この論文のタイトルは、「Green tea drinking and subsequent risk of breast cancer in a population-based
cohort of Japanese women」で、下記のURLで概要を読むことができます。

http://breast-cancer-research.com/content/12/5/R88

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