医療ニュース

2022年2月13日 カレーライスは身体も精神も健康にする!

 数年前から「カレーが健康に良い」ということがしばしば指摘されます。香辛料のおかげで塩分摂取が減ること、タンメリックに含まれるクルクミンをはじめ、各スパイスには抗酸化作用があること、漢方薬にも使用されるクローブやナツメグは様々な健康増進効果があること、などがその理由でしょう。

 ですが、「カレーが健康に良い」とされている記事を最後までよく読むと、たいていはご飯を食べると(つまりカレーライスにすると)、炭水化物を摂りすぎることになり(日本のカレールーにはコムギがたっぷり入っています)健康に悪いために、「一緒にご飯を食べるのは避けてカレールーだけで食べましょう」と書かれています。

 では、カレーはよくてもカレーライスは身体によくないものなのでしょうか。実は、「カレーライスは身体にも精神にも良い」とする研究が発表されました。

 医学誌「Diabetes & Metabolic Syndrome」2021年12月号に掲載された論文「カレーライス消費と高血圧、2型糖尿病、うつ病との関連:2012~16の調査結果 (The association between curry-rice consumption and hypertension, type 2 diabetes, and depression: The findings from KNHANES 2012-2016)」を紹介します。

 研究の対象者は18歳以上の韓国人17,625人。カレーライスの消費量と心血管障害、2型糖尿病、うつ病などとの関連が解析されました。結果は、カレーライスをよく食べる人は、食べない人と比べて次のような違いがあることが分かりました。、

・中性脂肪上昇のリスクが11%低い

・糖尿病の指標であるHbA1C、血糖値がそれぞれ19%、14%低く、2型糖尿病の発症リスクが18%低い

・高血圧のリスクが12%低い

・うつ病のリスクが18%低い

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 驚くべき結果ですが、この結果を信用していいのでしょうか。嗜好品を対象とした調査は、得てして研究者の”好み”が反映されます。喫煙者はタバコの害が小さくなったデータを大切に扱うどころか、タバコが健康にいいとするデータをなんとか出そうとします。アルコールでも赤身肉でも同じです。

 カレーライスがこれだけ健康に良いとするデータを算出したのはおそらく「カレー好き」の学者でしょう。

 そして、その「カレー好き」が執筆した論文を食い入るように読んで、このようにまとめたものを公開する私もまた「カレー好き」であることはすでに本サイト読者の方にはお見通しでしょう。

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