医療ニュース

2007年9月25日(火) 自殺の7割は原因が複合

 日本では、1998年から9年連続で自殺者が年間3万人を超えています。(人口あたりの自殺者数は、日本は世界第10位ですが、先進国でみると第1位となります。(2004年9月、WHOの調査))

 9月10日は、WHO(世界保健機関)が定める「世界自殺予防デー」ですが、これに合わせ、NPO法人自殺対策支援センターライフリンクが、自殺者の遺族101人に聞き取り調査をおこなった結果を発表しました。(報道は9月11日の共同通信)

 発表によりますと、自殺者の約7割は複数の原因が重なって自殺していたことが判りました。調査は、病気、経済・生活、家族、勤務などの原因分類を用いておこなわれ、67件で複数の原因があったとの結果がでています。

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 自殺の報道をみると、「病苦による自殺」「経済問題による自殺」「イジメによる自殺」・・・、などと表現されていることが多いですが、実際には、そのような単純なものではなく複数の要因が重なり合った結果である場合が多いということなのでしょう。

 この結果は、我々医師も注目すべきで、「病苦」だけを考えるのではなく、患者さんの経済、家族、勤務の状況などにも目を遣らねばならないことを示しています。

参考:メディカルエッセィ第27回「なぜ日本人の自殺率は高いのか①」

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