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2013年8月11日 日曜日
2007年4月2日(月) 子宮けい癌見落としで3800万円の賠償命令
3月27日の共同通信によりますと、2001年に子宮けい癌で死亡した福岡市の女性(当時29歳)の遺族が、診察で癌を見落とされ手遅れになったとして、福岡市のクリニックに損害賠償を求め、福岡地裁はクリニックの過失を認め、約3,800万円の支払いを命じました。
この女性は不正出血を訴えて1999年にこのクリニックを受診しましたが、子宮けい癌は疑われずに検査をおこなっていなかったそうです。
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子宮けい癌が原因で不正出血が起こることもありますが、まったく症状がなくても子宮けい癌の検査は定期的に受けるべきです。最近は20代前半で子宮けい癌に罹患する人も少なくありません。すてらめいとクリニックでは、20歳以上の女性には、1年に1度は子宮けい癌の検査を受けることをすすめています。
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|2013年8月11日 日曜日
2007年4月2日(月) 希望どおりの治療はわずか37%
治療の選択に患者側の希望が生かされていると考えている医師は76%なのに対し、一般の人でそう考えているのはわずか37%しかない・・・
このようなアンケート結果が発表され話題を呼んでいます(報道は3月30日の共同通信)。
このアンケートは、今月大阪で開催される日本医学総会に向け、同会のホームページなどでおこなわれたもので、回答者は医師約5,400人、その他の医療従事者約2,100人、一般の人約19,000人です。
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すてらめいとクリニックでは、できるだけ患者さんの意見を聞いて治療法を共に考えていくという方針をとっているつもりですが、この結果をみると、満足していない患者さんも少なくないのでは・・・、と思わずにはいられません。
当たり前のことですが、患者さんが治療に満足できなければ医師も満足できません。すてらめいとクリニックのミッション・ステイトメントには「常に患者さんの立場にたって患者さんに接する」という項目があり、スタッフ一同常に意識しているつもりなのですが、今後はさらに徹底していきたいと思います。
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|2013年8月11日 日曜日
2007年4月2日(月) 中国の梅毒蔓延が危機的に
中国では梅毒が5大感染症のひとつに入るそうです。
「現在、梅毒の蔓延が中国内で危機的な状況にあることはもっと注目されなければならない」
南京の性感染症センターの研究者がチャイナ・デイリーの取材にそのようにコメントしています(報道は3月31日の同紙)。
1990年代の初頭から比べると、中国では梅毒の罹患率は実に60倍にもなっています。2006年には人口10万人あたり13人が梅毒に罹患しています。しかし、この数字は中国全土の国立の性感染症クリニックのなかの26個の拠点クリニックのデータを集計したものに過ぎず、私立のクリニックや病院などを受診した人の数は含まれていません。したがって、実際にはこれよりも遥かに高い感染率であることが推測されます。
中国の性感染症に従事するある医師は言います。
「私の経験から言って、梅毒と診断される患者がひとり見つかると、他の検査を受けていない患者が7人から8人はいると推測される」
中国では梅毒の母子感染も深刻化しており、1991年には10万人の新生児のなかで梅毒に感染して生まれるケースが0.01人だったのに対し、2005年には2,000倍の20人にまで増加しています。これは毎年約3,400人の梅毒に感染した赤ちゃんが生まれてくることを意味します。
「もしも抜本的な梅毒対策が取られないなら、新生児の梅毒罹患が急増し国家は致命的なダメージを受けることになるだろう」、このような見方をする専門家もいます。
梅毒は抗生物質で比較的簡単に治癒する性感染症です。中国では200元(約3,000円)程度で治療をおこなうことができます。しかしながら、もしも無治療で放置しておけば、性器の潰瘍、心血管や脊髄の障害、さらに脳にまで障害を与え、死に至ることもある感染症です。
梅毒に罹患している相手と平均2回の性交渉をもてば感染するといわれています。
中国で梅毒が特に深刻化しているのが沿岸の地域です。中国政府の公式データによりますと、トップは上海で人口10万人あたり55.3人、浙江35.9人、福建26.8人、北京24.9人、と続きます。
どのような人に感染者が多いかというと、最もリスクが高いのが売春婦とその顧客です。顧客には、配偶者と離れる期間の長くなる地方からの出稼ぎ労働者が多いと言われています。また、都心に住むゲイたちの間でも感染率が急増しています。
中国でこれだけ梅毒が急増している原因として、性交渉の低年齢化、多数のパートナーとの性交渉、低いコンドームの普及率などがあげられます。コンドームについては、中国産のものは品質が低すぎて使えない、との不満が売春婦たちからあがっているそうです。
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梅毒に限らず、日本人が中国で性感染症に罹患するケースは最近急激に伸びてきているように思います。以前はタイでの感染の方が多かったと思われるのですが、現在では海外での感染はおそらく中国が1番でしょう。
梅毒はコンドームを用いていても感染することがありますが、抗生物質の治療で比較的簡単に治ります。無症状だったけれどたまたま検査をしたら見つかった、という人も少なくありません。危険な性交渉のある人は一度検査を受けてみればどうでしょうか。
参考:梅毒
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|2013年8月11日 日曜日
2007年4月7日(土) 札幌の高校生が結核に集団感染
3月30日、札幌市は、市内の女子高生1人が結核を発症し、他に同じ高校の生徒ら70人が集団感染したことを発表しました。発病した女子高生は一時的に入院しましたが、現在は回復して退院しているようです。
札幌市によりますと、昨年12月20日に女子生徒が結核と診断され、1月から3月にかけてその生徒と接触が多かったとみられる生徒ら計190人に胸部レントゲンやツベルクリン反応をおこなったところ、70人から陽性反応が出ています。
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長引く咳、長引く微熱、寝汗、体重減少、などがある方は早めの受診を・・・。
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|2013年8月11日 日曜日
2007年4月7日(土) 休肝日がないと死亡リスク倍増
お酒をまったく飲まないいわゆる「休肝日」が週に2日以下の男性は、3日以上ある人に比べて死亡リスクが最大で1.8倍高い・・・
このような疫学調査結果を厚生労働省研究班が4月6日に発表しました。研究は、全国8地域で40-69歳の男性約42,000人を対象とし、1990年から2003年まで追跡しています。
日本酒に換算して週に13合以上の飲酒をおこなう人は特にリスクが高いという結果もでています。週に20合以上飲む人では、3日以上の休肝日をつくるかつくらないかで死亡リスクに1.8倍もの差があることが確認されています。
研究者は、「飲酒量の多い人は、まず休肝日をつくり、その次に飲酒量を一日1~2合程度にまで減らすよう心がけて」、と呼びかけています。
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|2013年8月11日 日曜日
2007年4月13日(金) 愛知県のホームページにAEDマップ
心臓が止まっている人に自動的に電気ショックを与えることのできるAED(自動体外式除細動器)の設置場所をパソコンや携帯電話で探せる「あいちAEDマップ」が、愛知県のホームページ上に開設されたそうです。(報道は4月11日の毎日新聞)
AEDは、医師以外の使用が認められた2004年7月以降普及が広がり、愛知県では2006年度末までに県立高校や県事務所などに約340台を置いています。民間でも、不特定多数が集まる百貨店や駅などで設置が進んでいます。しかし、届出の義務はないために県はどこに設置されているかが把握できていません。ホームページでは、設置者自らに登録してもらう方式をとっています。
利用者は、ホームページから設置場所、施設名などのキーワードや地図上から場所を指定して検索します。携帯電話でも調べることができ、さらにGPS携帯であれば位置情報を入力する必要がなく、現在地から500メートル以内で設置されているかが分かります。
4月10日時点でのAED登録数は125件です。ホームページはhttp://aed.maps.pref.aichi.jpです。
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今後このような試みは全国に広がるでしょう。すてらめいとクリニックでも現在AEDの設置を検討しています。(値段がかなり高いのでいつになるかは未定です・・・)
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月13日(金) 政府が自殺者削減に目標設定
4月10日の共同通信によりますと、政府の有識者会議「自殺総合対策の在り方検討会」は、4月9日、高市早苗内閣府特命担当相に報告書を提出し、今後は高い数値目標を設定して自殺者削減に取り組むよう求めました。
政府は、この報告書をもとに、国が取り組むべき自殺防止施策を盛り込んだ「自殺総合対策大綱」を6月までに策定する予定です。
提出された報告書には、自殺者数の削減のほか、うつ病の早期発見に向けたかかりつけ医による診断率や、職場でのメンタルヘルス取り組み状況などについても数値目標の設定を求める内容となっています。ただ、具体的な数値は示されていません。
また世代ごとの自殺の特徴に合わせた対策推進も要請しています。青少年については児童生徒や教員への自殺予防教育、中高年には失業や長時間労働など社会的要因の解消、高齢者では生きがいづくり、などです。
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現在の日本人の自殺者は、1998年以降3万人を越えています。人口当たりの自殺率は、先進国だけでみれば世界1位です。(すべての国でみれば世界10位ですが、1位から9位は旧ソ連や東欧の国ばかりです)
報告書にあるように、うつ病の早期発見や職場のメンタルヘルス取り組みなどは、我々医療者が力を注ぐべき領域です。”うつ”かなっと思った方は、あれこれ悩む前にクリニックを受診するようにしましょう。もちろん、すてらめいとクリニックも大歓迎です。
参考:
メディカルエッセィ第27回「なぜ日本人の自殺率は高いのか①」
メディカルエッセィ第28回「なぜ日本人の自殺率は高いのか②」
メディカルエッセィ第29回「なぜ日本人の自殺率は高いのか③(最終回)」
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月17日(火) 米国CDCが淋病の治療指針を変更
4月12日のCNN.COMによりますと、米国CDC(疾病管理局)は、淋病の治療ガイドラインを変更することを発表しました。
米国ではこれまでフルオロキノロン系抗生物質を第一選択薬としていましたが、耐性菌の出現が急増し、フルオロキノロンを使わないような指針に変更するとしています。
今後は、フルオロキノロン系の代わりに2つの抗生物質が推奨されます。ひとつはceftriaxoneの注射(点滴)、もうひとつはcefiximeの錠剤です。しかしこの錠剤は米国では2002年以降特許が切れたことなどの理由で製造しておらず、FDA(食品医薬品管理局)は、製薬会社にこの錠剤のジェネリック薬品の製造を求めています。
米国では年間70万人が淋病に感染しており、クラミジアに次いで2番目に多い性感染症となっています。
CDCのスタッフであるケヴィン・フェントン医師(Dr.Kevin fenton)は次のようにコメントしています。
「淋病に対する新しい有効な治療法が開発されなければならない。この深刻な病の治療法方が少なすぎるのは問題である・・・」
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日本ではフルオロキノロン系で最もよく使用されているのはレボフロキサシン(商品名はクラビット)です。クラビットが淋病に効かないのは日本の医師の間では常識ですが、米国でも同じような傾向になってきているのでしょう。
淋病は同じ日本国内でもどの抗生物質が効くか効かないかに地域差があります。例えば大阪ではアンピシリンという飲み薬の抗生物質が7から8割くらいは有効ではないかと私は感じています。たとえ飲み薬で効かなかったとしても点滴もしくは注射でほぼ治ります。すてらめいとクリニックでは、上記にあるceftriaxone(商品名はロセフィン)を点滴治療に使っています。
CDCのスタッフは淋病を「深刻な病(serious disease)」としていますが、淋病は比較的簡単に治る病気ですから、早期発見・早期治療を心がけていればそれほど心配することはありません。
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月24日(火) 南関東ではしかが流行
国立感染症研究所の報告によりますと、埼玉県や東京都を中心とする南関東ではしか(麻疹)が流行しています。はしかは、例年春から夏に感染者が増えるために、流行はさらに拡大するとみられています。(報道は4月17日の共同通信)
全国約3000カ所の小児科からの患者報告数は、3月26日から4月1日の1週間で計26人になり、昨年9月以来最多となっています。埼玉県、東京都が、それぞれ11人、9人と、大半を占めています。
小児科からの報告とは別に「成人麻疹」として集計されている15歳以上の報告数も、同週は計11人と前週より増加しています。こちらはほとんどが東京都からの報告です。
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はしかのウイルスは、くしゃみや咳で広がり感染力は強力です。ワクチンなどで免疫力をつけていない人が感染すると、ほぼ100%の確率ではしかを発症します。
はしかには有効な治療法がなく、ワクチンでの予防が最大の対策です。
以前別のところにも書きましたが、先進国の住民であれば、普通はワクチン接種をしていますから今回のような問題は起こりません。
こういうニュースをきっかけとして、日本がいかに”ワクチン後進国”であるかが社会に認識されることを期待したいと思います。
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月25日(水) 東京の大学が”はしか”で休講
4月24日のニュースでお伝えしましたように、現在関東地方を中心にはしか(麻疹)が蔓延しています。
4月20日の共同通信によりますと、はしかの流行は、小児だけでなく成人にも広がっています。東京八王子市に位置する創価大学では、4月18日から早くとも5月6日までの期間、すべての学部と大学院を休講にしています。
創価大学では、4月19日現在、学生52人、教員1人がはしかと診断されています。
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はしかは成人になってから感染すると症状が激しくでることがあります。子供の頃にはしかにかかっておらずワクチン接種もしていないという人は、抗体検査をおこなうべきでしょう。
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