医療ニュース

2008年3月12日(水) 中国湖南省、性別検査をした医師が処分に

 ”男女差別が最も顕著な国”といえばおそらく中国ではないでしょうか。

 1979年に始まった、いわゆる”一人っ子政策”の影響で、子供は事実上1人しかもうけられないようになり、そのため特に農村部などでは貴重な労働力を確保するために男の子を生みたいという親が急増しました。

 もちろんそのあおりを受けているのが女性です。女性として生まれると、社会から歓迎されないこととなり、そのため戸籍のない女性が中国の農村部では大勢いると言われています。

 さて、そんな中国の湖南省で、307人の医師らが処分を受け、そのうち43人が公職を解かれていたことが明らかとなりました。

 3月4日の共同通信によりますと、湖南省で、2005年以降、男の子の誕生を望む親の求めに応じて、超音波による性別検査や、女の子と判明した場合に人工中絶をしたりした307人の医師らが、規律違反で処分をうけたとのことです。

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 ところで、自殺の男女比で、女性の自殺が男性の自殺を上回っている唯一の国が中国です。そして、この理由を男女差別が原因とする見方があります。

 中絶の良し悪しは大変むつかしいテーマであり簡単に答えをだすことはできません。今回のように医師を罰しただけでは何の解決にもなっていません。「女性が住みやすい社会づくりを」と言うのは簡単ですが、実際に中国農村部の女性たちが住みやすい社会ができるのは当分先のことでしょう・・・。

(谷口恭)

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