医療ニュース

2008年6月18日(水) メンタルヘルスの労働相談が急増

 東京都産業労働局によりますと、都内6か所の労働相談情報センターで受け付けている労働相談のなかでメンタルヘルスが急増しています。(報道は6月14日の毎日新聞)

 同局によれば、2007年度にメンタルヘルスの内容の相談が5,946件で、2006年度の2,891件から倍増しています。2001年度が711件で、2002年度が672件と微減していますが、その後は増加の一途をたどっています。

 労働相談情報センターに寄せられた他の相談をみてみると、最も多かった内容は「賃金不払い」で9,208件(前年度比9.3%減)、次に多かったのは「解雇」の9,124件(前年度比10.7%減)です。例年は「解雇」が最多なのですが、今年は減少幅が大きく、そのため減少幅の小さい「賃金不払い」がトップになっています。

 もうひとつ注目すべき点は、「解雇」が減った分、「退職強要」が3,615件(前年度比79%増)と大幅に増加している点です。

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 「賃金不払い」「解雇」「退職強要」などに対する不安や恐怖から、メンタルヘルスに支障をきたす人がでてくることは想像に難くありません。

 ということは、職場の環境が新たな”病”をつくりだしている可能性もあるということになります。

(谷口恭)

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