医療ニュース

2007年3月23日(金) 米国では刑務所内でC型肝炎ウイルスが蔓延

 3月15日のAP通信によりますと、刑務所内でのC型肝炎ウイルス(HCV)の蔓延が大きな問題になっているようです。

 刑務所内でのC型肝炎ウイルスの陽性率がどの程度なのかについては詳しい調査がおこなわれたことはないのですが、ある試算によると220万人の監獄者のうち、40%がこのウイルスに感染しているそうです。米国の全体のC型肝炎ウイルス陽性率は約2%ですから、40%というのは大変な感染率です。

 しかしそれだけではありません。もっと大きな問題は、C型肝炎ウイルスに感染している監獄者の大半が自身の感染に気づいていないということです。出所後に気づかぬままに他人に感染させていることが予想されるわけです。

 AP通信によりますと、これだけC型肝炎ウイルスが監獄者に流布している原因として、ドラッグユーザーの注射針の使いまわし、タトゥー、ボディピアスなどが考えられるそうです。

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 日本の刑務所内のデータについては聞いたことがありませんが、日本人全体では米国と同様2%程度、およそ200万人がこのウイルスに感染していると言われています。

 すてらめいとクリニックでも自覚症状がなく検査をしてC型肝炎ウイルスが陽性であったという患者さんは少なくないように思われます。感染ルートには性交渉もありますから、気になる人は一度検査をすることをおすすめいたします。

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