医療ニュース

2008年12月28日(日) 「医療費が高いから受診を控えた」が4割以上!

 医療費がかさむから受診を控えた経験のある人が4割を超えていることが、全国の2千人を対象に日本経済新聞社が実施した調査であきらかとなりました。(報道は12月28日の日経新聞)

 この調査は、2008年11月、全国の20歳以上の男女各千人を対象とし、1,407人から有効回答を得ています(有効回答率70.4%)。

 医療費の自己負担について「高い」と感じる人は半数を超え、42.5%は「医療費がかさむために医療機関の受診を控えた経験がある」と答えています。2005年の同様の調査では34.2%でしたから、大幅に増加していることになります。

 この調査では、「医療の優先課題」についても質問されています。最多の回答は「医師不足の解消」で71.5%になります。

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 医療現場で働く立場からは、患者さんが最も困っているのは「お金(医療費)」ではなく、「待ち時間」だろうと思っていました。どこの病院・診療所に行っても、長時間待たされるのが日本の医療の常識になってしまっているからです。

 待ち時間だけでなく、医療費が高いと感じている人がこんなにも多いという今回の結果は我々にとって大変ショックなものです。

 もしも医療費の患者負担が増加するようなことがあれば、今後医師不足が解消され、待ち時間が減ったとしても、お金が払えないという理由で受診できない人が続出するのでしょうか・・・

(谷口恭)

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