医療ニュース
2013年8月11日 日曜日
2007年4月7日(土) 札幌の高校生が結核に集団感染
3月30日、札幌市は、市内の女子高生1人が結核を発症し、他に同じ高校の生徒ら70人が集団感染したことを発表しました。発病した女子高生は一時的に入院しましたが、現在は回復して退院しているようです。
札幌市によりますと、昨年12月20日に女子生徒が結核と診断され、1月から3月にかけてその生徒と接触が多かったとみられる生徒ら計190人に胸部レントゲンやツベルクリン反応をおこなったところ、70人から陽性反応が出ています。
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長引く咳、長引く微熱、寝汗、体重減少、などがある方は早めの受診を・・・。
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|2013年8月11日 日曜日
2007年4月7日(土) 休肝日がないと死亡リスク倍増
お酒をまったく飲まないいわゆる「休肝日」が週に2日以下の男性は、3日以上ある人に比べて死亡リスクが最大で1.8倍高い・・・
このような疫学調査結果を厚生労働省研究班が4月6日に発表しました。研究は、全国8地域で40-69歳の男性約42,000人を対象とし、1990年から2003年まで追跡しています。
日本酒に換算して週に13合以上の飲酒をおこなう人は特にリスクが高いという結果もでています。週に20合以上飲む人では、3日以上の休肝日をつくるかつくらないかで死亡リスクに1.8倍もの差があることが確認されています。
研究者は、「飲酒量の多い人は、まず休肝日をつくり、その次に飲酒量を一日1~2合程度にまで減らすよう心がけて」、と呼びかけています。
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|2013年8月11日 日曜日
2007年4月13日(金) 愛知県のホームページにAEDマップ
心臓が止まっている人に自動的に電気ショックを与えることのできるAED(自動体外式除細動器)の設置場所をパソコンや携帯電話で探せる「あいちAEDマップ」が、愛知県のホームページ上に開設されたそうです。(報道は4月11日の毎日新聞)
AEDは、医師以外の使用が認められた2004年7月以降普及が広がり、愛知県では2006年度末までに県立高校や県事務所などに約340台を置いています。民間でも、不特定多数が集まる百貨店や駅などで設置が進んでいます。しかし、届出の義務はないために県はどこに設置されているかが把握できていません。ホームページでは、設置者自らに登録してもらう方式をとっています。
利用者は、ホームページから設置場所、施設名などのキーワードや地図上から場所を指定して検索します。携帯電話でも調べることができ、さらにGPS携帯であれば位置情報を入力する必要がなく、現在地から500メートル以内で設置されているかが分かります。
4月10日時点でのAED登録数は125件です。ホームページはhttp://aed.maps.pref.aichi.jpです。
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今後このような試みは全国に広がるでしょう。すてらめいとクリニックでも現在AEDの設置を検討しています。(値段がかなり高いのでいつになるかは未定です・・・)
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月13日(金) 政府が自殺者削減に目標設定
4月10日の共同通信によりますと、政府の有識者会議「自殺総合対策の在り方検討会」は、4月9日、高市早苗内閣府特命担当相に報告書を提出し、今後は高い数値目標を設定して自殺者削減に取り組むよう求めました。
政府は、この報告書をもとに、国が取り組むべき自殺防止施策を盛り込んだ「自殺総合対策大綱」を6月までに策定する予定です。
提出された報告書には、自殺者数の削減のほか、うつ病の早期発見に向けたかかりつけ医による診断率や、職場でのメンタルヘルス取り組み状況などについても数値目標の設定を求める内容となっています。ただ、具体的な数値は示されていません。
また世代ごとの自殺の特徴に合わせた対策推進も要請しています。青少年については児童生徒や教員への自殺予防教育、中高年には失業や長時間労働など社会的要因の解消、高齢者では生きがいづくり、などです。
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現在の日本人の自殺者は、1998年以降3万人を越えています。人口当たりの自殺率は、先進国だけでみれば世界1位です。(すべての国でみれば世界10位ですが、1位から9位は旧ソ連や東欧の国ばかりです)
報告書にあるように、うつ病の早期発見や職場のメンタルヘルス取り組みなどは、我々医療者が力を注ぐべき領域です。”うつ”かなっと思った方は、あれこれ悩む前にクリニックを受診するようにしましょう。もちろん、すてらめいとクリニックも大歓迎です。
参考:
メディカルエッセィ第27回「なぜ日本人の自殺率は高いのか①」
メディカルエッセィ第28回「なぜ日本人の自殺率は高いのか②」
メディカルエッセィ第29回「なぜ日本人の自殺率は高いのか③(最終回)」
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月17日(火) 米国CDCが淋病の治療指針を変更
4月12日のCNN.COMによりますと、米国CDC(疾病管理局)は、淋病の治療ガイドラインを変更することを発表しました。
米国ではこれまでフルオロキノロン系抗生物質を第一選択薬としていましたが、耐性菌の出現が急増し、フルオロキノロンを使わないような指針に変更するとしています。
今後は、フルオロキノロン系の代わりに2つの抗生物質が推奨されます。ひとつはceftriaxoneの注射(点滴)、もうひとつはcefiximeの錠剤です。しかしこの錠剤は米国では2002年以降特許が切れたことなどの理由で製造しておらず、FDA(食品医薬品管理局)は、製薬会社にこの錠剤のジェネリック薬品の製造を求めています。
米国では年間70万人が淋病に感染しており、クラミジアに次いで2番目に多い性感染症となっています。
CDCのスタッフであるケヴィン・フェントン医師(Dr.Kevin fenton)は次のようにコメントしています。
「淋病に対する新しい有効な治療法が開発されなければならない。この深刻な病の治療法方が少なすぎるのは問題である・・・」
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日本ではフルオロキノロン系で最もよく使用されているのはレボフロキサシン(商品名はクラビット)です。クラビットが淋病に効かないのは日本の医師の間では常識ですが、米国でも同じような傾向になってきているのでしょう。
淋病は同じ日本国内でもどの抗生物質が効くか効かないかに地域差があります。例えば大阪ではアンピシリンという飲み薬の抗生物質が7から8割くらいは有効ではないかと私は感じています。たとえ飲み薬で効かなかったとしても点滴もしくは注射でほぼ治ります。すてらめいとクリニックでは、上記にあるceftriaxone(商品名はロセフィン)を点滴治療に使っています。
CDCのスタッフは淋病を「深刻な病(serious disease)」としていますが、淋病は比較的簡単に治る病気ですから、早期発見・早期治療を心がけていればそれほど心配することはありません。
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月24日(火) 南関東ではしかが流行
国立感染症研究所の報告によりますと、埼玉県や東京都を中心とする南関東ではしか(麻疹)が流行しています。はしかは、例年春から夏に感染者が増えるために、流行はさらに拡大するとみられています。(報道は4月17日の共同通信)
全国約3000カ所の小児科からの患者報告数は、3月26日から4月1日の1週間で計26人になり、昨年9月以来最多となっています。埼玉県、東京都が、それぞれ11人、9人と、大半を占めています。
小児科からの報告とは別に「成人麻疹」として集計されている15歳以上の報告数も、同週は計11人と前週より増加しています。こちらはほとんどが東京都からの報告です。
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はしかのウイルスは、くしゃみや咳で広がり感染力は強力です。ワクチンなどで免疫力をつけていない人が感染すると、ほぼ100%の確率ではしかを発症します。
はしかには有効な治療法がなく、ワクチンでの予防が最大の対策です。
以前別のところにも書きましたが、先進国の住民であれば、普通はワクチン接種をしていますから今回のような問題は起こりません。
こういうニュースをきっかけとして、日本がいかに”ワクチン後進国”であるかが社会に認識されることを期待したいと思います。
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月25日(水) 東京の大学が”はしか”で休講
4月24日のニュースでお伝えしましたように、現在関東地方を中心にはしか(麻疹)が蔓延しています。
4月20日の共同通信によりますと、はしかの流行は、小児だけでなく成人にも広がっています。東京八王子市に位置する創価大学では、4月18日から早くとも5月6日までの期間、すべての学部と大学院を休講にしています。
創価大学では、4月19日現在、学生52人、教員1人がはしかと診断されています。
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はしかは成人になってから感染すると症状が激しくでることがあります。子供の頃にはしかにかかっておらずワクチン接種もしていないという人は、抗体検査をおこなうべきでしょう。
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月25日(水) 小中高生の9.2%がアレルギー性鼻炎に罹患
今月文部科学省が発表した「アレルギー疾患に関する調査研究報告書」によりますと、全国の小中高生の9.2%がアレルギー性鼻炎に、5.7%がぜんそくに罹患していることが判りました。生徒のぜんそくの持参薬の確認をおこなっている学校は36.7%にとどまるとの結果も出ています。
この調査は全国の3万6830校を対象におこなわれたもので、2004年6月時点でのアレルギー疾患の実態と、疾患ごとの取り組み状況を調べる調査票を配布し、97.9%に相当する3万6061校から回答を得ています。
報告書を詳しくみてみると、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、食物アレルギーの罹患率は、それぞれ5.5%、3.5%、2.6%となっています。全身状態が急激に悪化する可能性のあるアナフィラキシーは0.14%との結果が出ています。
調査結果を受け、文科省は「アレルギー疾患はまれな疾患ではなく、アレルギーを持つ子どもがいることを前提にした学校保健の取り組みが求められる」としています。
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ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎・結膜炎、などの患者さんは、小さなお子さんからご高齢の方まで、すてらめいとクリニックにもよく来られます。アレルギー疾患は、きちんと治療をおこなえば怖くないものですから、症状を放っておかずに早めに受診するようにしましょう。
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月26日(木) 喫煙者は病気休暇の取得が多い?
喫煙者は非喫煙者に比べて病気休暇の取得が年間8日多い・・・
スウェーデンのある研究でこのような結果がでて話題を呼んでいます。(日本での報道は3月28日付けのWebMD Medical News)
この研究は、1988年から1991年の間に16歳から65歳のスウェーデンの労働者約14,200人を対象におこなわれたもので、対象者のうち、45%が非喫煙者、26%が喫煙経験者、29%が喫煙者です。
対象者が取得した平均年間病気休暇日数は25日で、喫煙者は34日、喫煙経験者は25日、非喫煙者は20日という結果がでています。
喫煙者では、非喫煙者や喫煙経験者に比べて、高齢で、教育水準が低く、慢性疾患罹患率が高い傾向が認められています。
労働者の年齢、健康状態、職種、その他の要因を考慮した後、喫煙者では非喫煙者に比べ平均年間病気休暇取得日数がほぼ8日多いという結果が導かれています。
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喫煙者はこの結果を真摯に受け止めるべきかもしれません。それにしても、喫煙者であれ、非喫煙者であれ、年間病気休暇日数が20日を越えているのは、日本人からすると多すぎるように思われます。
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|2013年8月10日 土曜日
2007年4月26日(木) 禁煙治療は5回の受診を!
4月17日に発表された厚生労働省の禁煙治療に関する実態調査で、治療後3ヶ月たっても禁煙が続いていた人は35%に過ぎないことがわかりました。治療から半年後の禁煙継続率は33%で、必ずしも大多数の人に効果があるとは言えない結果となっています。
しかしながら、禁煙治療を保険適用でおこなうときの標準的治療(3ヶ月で5回の受診)をおこなえば、3ヵ月後の禁煙率が63%、半年後54%と、しっかりとした治療をおこなえば効果が高くなるという結果もでています。
全体でみれば、計5回の治療を終えた人は全体の28%にすぎず、1,2回でドロップアウトした人が4割近くにのぼっています。
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要するに、厚生労働省が基準と定めている合計5回の外来治療を受ければ禁煙に成功しやすくなる、ということです。
禁煙外来を受診するのは、全喫煙者の1%程度というデータもあります。現在、禁煙治療が保険診療で受けられる医療機関が増えてきており、合計5回の受診や薬剤(ニコチンパッチ)に必要な費用は合計で12,000円程度です。
すてらめいとクリニックでも5月から保険診療の禁煙外来をおこないますので、興味のある方はご相談ください。
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