医療ニュース

2012年1月30日(月) アメリカ製の育毛剤で健康被害の可能性

 AGA(男性型脱毛症)の治療として、現在のガイドラインで推奨されているのは「プロペシア」と「リアップx5」だけですが、それら以外のものを使用している人も少なくありません。
 
 AGAの治療に対する需要は多く、そのため危険性の伴うものも出回ることがあります。FDA(米食品医薬品局)は2012年1月20日の「安全性情報」で、Perfect Image Solutions社が販売する育毛剤などの回収および破棄を発表しました。
 
 回収及び破棄に指定されているのは下記の5つです。

Men’s Minoxidil 15% Azelaic 5% Hair regrowth topical, 60mL
Men’s Minoxidil 10% Azelaic 5% Hair regrowth topical, 60mL
Men’s Minoxidil 5% Azelaic 5% Hair regrowth topical, 60mL
Women’s Minoxidil 3% Azelaic 5% Hair regrowth topical, 60mL
Hair regrowth shampoo enhanced with Ketoconazole and salicylic acid, 180mL

 FDAの承認を受けていないこれらの製品は、米国内だけでなく、インターネットを通じて全世界で流通しているそうです。

 FDAによりますと、「15%,10%のミノキシジルに関する安全性は確認されていない」として、内服でなく外用の場合であっても、低血圧や動悸、皮膚障害といった全身性の副作用が生じる可能性があるそうです。
 
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 上記5つの製品をみると、4つはAzelaic(アゼライン酸)が使用されていますから、これが問題なのかもしれないと感じられますが、FDAは高濃度のミノキシジルの方を問題視しているようです。たしかに日本製の「リアップx5」も皮膚障害の副作用はときどき聞くことがあります。
 
 ケトコナゾールは、海外ではAGAの治療として使われることがあるようですが、毛髪の色素脱失や髪質の変化、皮膚障害の可能性がFDAに指摘されています。

 今月はプロペシアの副作用も発表されました。AGAの治療については慎重に考えるべきでしょう。

(谷口恭)

参考:医療ニュース 2012年1月20日 「プロペシアで男性不妊症の可能性」

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