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2012年10月26日(金) 都道府県別ガン死亡率、青森が8年連続ワースト1

 2012年10月9日、国立がん研究センターがん対策情報センターが、2011年の都道府県別のガンによる75歳未満年齢調整死亡率を発表しました(注1)。死亡率が最も高かったのが青森県で、人口10万人あたり97.7人とされています。青森は、2004年以来8年連続ワースト1ということになります。

 逆に、最も死亡率が低いのは長野県で、人口10万人あたり69.4人とされています。長野県は、この調査が始まった1995年から不動の1位、しかも2位と大きく差を開けての1位を17年間”独走”しています。

 死亡率が高いのは、青森が1位、2位が和歌山、3位が佐賀です。死亡率が低いのは長野が1位で、2位が岡山、3位が香川です。

 「年齢調整死亡率」というのは、人口構成などの異なる地域間で比較しやすいように調整した死亡率のことを言います。高齢者が多い都道府県では当然ガン死亡者も増えます。年齢調整死亡率では、年齢分布の影響を取り除くことができるというわけです。さらにこの調査は「75歳未満」に限定していますが、これは高齢による死亡の影響を取り除くことを目的としています。

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 注1のURLから都道府県別の年次推移の折れ線グラフをみてみると、この17年間を通しての注目すべきことがいくつかあります。

 まず1つめに、全国的にこの17年間でガン死亡率が大きく減少しているということです。一部の県ではガンが増えている、といったようなことはなく、どの地域も程度の差はありますが減少傾向にあります。

 次に、長野県が17年間2位を大きく離して1位を独走しているということです。我々は長野県から学ぶべきことがたくさんありあそうです。

 最近8年間でみるとワースト1は青森ですが、それまでは大阪が1位で、大阪は2003年までは2位に大きく差をつけてワースト1位、しかしそれ以降は減少傾向にあり2011年は6位となっています。大阪が大きく減少したのは、HCV(C型肝炎ウイルス)が原因の肝臓ガンが減少したからではないかと私はみていますが、他にも要因があるでしょう。

 地域の比較を詳しくおこなうことによって、ガンを防ぐ秘訣のようなものが見つかるかもしれません。

(谷口恭)

注1:詳しくは、国立がん研究センターがん対策情報センターの下記のURLを参照ください。
 
http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics03_01.html

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