医療ニュース

2007年1月22日(月) 新型インフルエンザで住民全員が20日間移動禁止に?!   谷口 恭

厚生労働省は19日、人から人へ感染する新型インフルエンザが発生した際の対応をまとめたガイドライン案を新型インフルエンザ専門家会議に提出しました。

 現在日本でも猛威をふるっている鳥インフルエンザは、WHOのデータによりますと、これまでに10カ国で合計267人が死亡しています。現時点では、ヒトからヒトへの明らかな感染例は報告されていませんが、ウイルスの変異により、ヒトからヒトへの新型ウイルスが誕生した場合、日本国内では最大2,500万人が罹患し、64万人が死亡すると厚生労働省は試算しています。

 1月19日の毎日新聞によりますと、厚生労働省はこのような事態を未然に防ぐため次のようなガイドライン案を提示しています。

・感染が分かれば、本人だけでなくその家族や接触者全員も「タミフル」の72時間以内の内服を開始する。

・感染が広がる可能性のある場合、感染者を隔離する。

・その地域の住民の他の地域への移動を20日間禁止する。

・学校は休校とし、集会も自粛する。

・ワクチンは数が限られるため、流行が始まる前に医療従事者、警察官、電気・ガス・水道の業務者などが優先的に接種を受ける。

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 感染者の隔離にとどまらず、その地域の住民が20日間も地域間を移動できないとなると、流通がストップし経済が麻痺してしまいます。しかし、それをやらないと日本経済はもっと深刻な打撃を受けることになるでしょう。こう考えると、歴史を動かしているのは人間ではなくウイルスであるようにすら思えます。

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