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2024年7月15日 感謝の気持ちで死亡リスク低下

    過去のコラム(マンスリーレポート2022年12月「誰もが簡単に直ちに幸せになれる方法」)で、他人に感謝の気持ちを伝えることで、その人も、あなた自身も、さらにその光景を見ていた他の人も幸せな気持ちになるという話をしました。今回は幸せになるだけでなく、死亡リスクを減らすことを示した研究を紹介しましょう。

 その研究は、医学誌「JAMA Psychiatry」に2024年7月3日に掲載された論文「米国の高齢女性看護師の感謝と死亡率(Gratitude and Mortality Among Older US Female Nurses )」に掲載されています。

 研究の対象者は「米国看護師健康調査(Nurses’ Health Study=NHS)」に登録した米国の49,275人の高齢女性看護師で、質問に答えた期間は2016年から2019年、データ分析は2022年12月から2024年4月まで実施されました。

 結果、参加者のうち4,608人が死亡していました。質問に答えた時点での感謝の気持ちが大きいほど、死亡リスクが低下していたことが判りました。(様々な因子を調節した後)、感謝の気持ちが最も高い上位3分の1の人たちは、下位3分の1の最も低い人たちに比べて、全死因死亡リスクが9%低かったのです。死因別にみてみると、心血管疾患による死亡は死亡リスクが15%も減っていたことが判りました。

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 この研究は規模が大きいだけでなく、対象が看護師ですから質問にきちんと答えている可能性が高く追跡調査も比較的おこないやすかった、つまり研究の信ぴょう性はそれなりに高いと考えられます。

 他人への感謝の気持ちを持ち続けていれば、特に心臓の安定につながるのでしょう。いつも怒っている人に比べて、いつも穏やかで他人に感謝しニコニコしているような印象の人は自律神経のバランスが適切にとれていて心拍数も安定していることが想像できますから、統計上の数字だけでなく我々の感覚としても納得しやすいのではないでしょうか。

 人間は他人と争ってもろくなことはありません。

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