医療ニュース
2025年11月30日 運転時のカフェイン多量摂取は危険
車の運転時に眠くなれば濃いコーヒーなどカフェインがたっぷりと入った飲み物で目を覚ます、という人は多いのではないでしょうか。しかし、この方法は行き過ぎると危険です。
カフェインは適量であれば頭がすっきりとして運転しやすくなります。眠気を吹き飛ばし、眠気は事故のリスクを2倍にすると言われていますから、運転中のカフェイン摂取は理にかなっているのです。しかし、摂り過ぎは危険です。
少し古い研究ですが医学誌「Safety Science」2020年6月号に掲載された「トラック運転手におけるカフェインの大量摂取、運転安全指標、睡眠および健康行動との関連性(Associations between high caffeine consumption, driving safety indicators, sleep and health behaviours in truck drivers)」を紹介しましょう。
研究の対象者は、カフェインを少量摂取(1日1杯のカフェイン入り飲料)しているトラック運転手1,653名と高摂取量(1日5杯以上のカフェイン入り飲料)のトラック運転手1,354名で、運転安全指標、健康状態、睡眠に関する様々な変数が比較されました。結果、次のことが分かりました。
・カフェインを大量に摂取する人は、睡眠の質が悪く、平均睡眠時間が短い。また、日中に眠気を自覚しやすい
・カフェインを大量に摂取する人は、睡眠時無呼吸のハイリスク者が多い傾向にある
・カフェインを大量に摂取する人は、喫煙、アルコール摂取、不健康な食生活、運動不足といった健康に悪影響を与える行動が多い
・カフェインを大量に摂取する人は、ネガティブな感情や攻撃的な運転といった運転安全指標の悪化、さらに過去の事故歴も多い
カフェインがこういったよくないことの原因になっているのか、これらよくない要因がある人がより多くのカフェインを摂りやすいのかは分かりませんが、いずれにせよカフェイン摂取量の多い人は運転時に注意した方がいいでしょう。
次に、ロンドンの自動車購入者に対する金融会社「Carmoola」の調査を報告しましょう。
調査の対象は16歳以上の英国在住者2,000人で、調査期間は2025年8月1日から5日まで。カフェイン摂取習慣、日常の運転行動について、カフェインと交通安全に関する意識などが調査されました。下記の結果が導かれました。
・調査から、英国のドライバーおよそ1100万人が1日の安全なカフェイン摂取量(400mg)を超えていることが分かった
・ドライバーの4人に1人が、カフェイン摂取により運転中に落ち着きがなくなる、不安になる、注意散漫になるといった経験がある。17~24歳のドライバーでみれば48%に上昇していた。このような自覚のある男性は女性の2倍
・カフェインなしでは「まともに運転できない」と考えるドライバーが20人に1人(5%)で、25~34歳ではその割合は9%に上昇していた。また、ロンドンでは約3倍の14%に上っていた。
厚労省によると、成人のカフェイン上限は1日400mgです。コーヒー1杯で約100mgですから、1日4杯程度なら問題ないことになります。ただし、カフェインは紅茶にも日本茶にも含まれていますからこれらを合算しなければなりません。
最近、トラブルが多いのがいわゆるエナジードリンクです。大量のカフェインに加え、大量の砂糖が加えられていますから危険なことこの上ありません。絶対に飲んではいけないとまでは言えませんが、様々な健康被害のリスクを承知しておかねばなりません。
最近のブログ記事
- 2025年11月30日 運転時のカフェイン多量摂取は危険
- 2025年11月27日 「コーラ1本で寿命が12分縮まる」は本当か
- 2025年10月17日 カリフォルニアでは「超加工食品」が学校給食禁止に
- 2025年10月16日 その後のNDM-1とグラム染色の必要性
- 2025年9月21日 カンジドザイマ(カンジダ)・アウリスの恐怖
- 2025年9月15日 猛暑は「老化」「早産」「暴力」「犯罪」「成績低下」などの原因
- 2025年8月31日 インフルエンザワクチンで認知症を予防する
- 2025年8月28日 悪玉コレステロール(LDL)を上昇させる真犯人
- 2025年7月31日 砂糖入りだけでなく「人工甘味料入りドリンク」もアルツハイマー病のリスク
- 2025年7月27日 コロナワクチンが救ったのは1440万人ではなく250万人
月別アーカイブ
- 2025年11月 (2)
- 2025年10月 (2)
- 2025年9月 (2)
- 2025年8月 (2)
- 2025年7月 (2)
- 2025年6月 (2)
- 2025年5月 (2)
- 2025年4月 (2)
- 2025年3月 (2)
- 2025年2月 (2)
- 2025年1月 (2)
- 2024年12月 (2)
- 2024年11月 (2)
- 2024年10月 (2)
- 2024年9月 (4)
- 2024年8月 (1)
- 2024年6月 (2)
- 2024年5月 (2)
- 2024年4月 (2)
- 2024年3月 (2)
- 2024年2月 (3)
- 2024年1月 (1)
- 2023年12月 (2)
- 2023年11月 (2)
- 2023年10月 (2)
- 2023年9月 (2)
- 2023年8月 (1)
- 2023年7月 (3)
- 2023年6月 (2)
- 2023年5月 (2)
- 2023年4月 (2)
- 2023年3月 (2)
- 2023年2月 (2)
- 2023年1月 (2)
- 2022年12月 (2)
- 2022年11月 (2)
- 2022年10月 (2)
- 2022年9月 (2)
- 2022年8月 (2)
- 2022年7月 (2)
- 2022年6月 (2)
- 2022年5月 (2)
- 2022年4月 (2)
- 2022年3月 (2)
- 2022年2月 (2)
- 2022年1月 (2)
- 2021年12月 (2)
- 2021年11月 (2)
- 2021年10月 (2)
- 2021年9月 (2)
- 2021年8月 (2)
- 2021年7月 (2)
- 2021年6月 (2)
- 2021年5月 (2)
- 2021年4月 (4)
- 2021年3月 (2)
- 2021年1月 (2)
- 2020年12月 (3)
- 2020年11月 (3)
- 2020年9月 (2)
- 2020年8月 (2)
- 2020年7月 (1)
- 2020年1月 (2)
- 2019年12月 (2)
- 2019年11月 (2)
- 2019年10月 (2)
- 2019年9月 (2)
- 2019年8月 (2)
- 2019年7月 (2)
- 2019年6月 (2)
- 2019年5月 (2)
- 2019年4月 (2)
- 2019年3月 (2)
- 2019年2月 (2)
- 2019年1月 (2)
- 2018年12月 (2)
- 2018年11月 (2)
- 2018年10月 (1)
- 2018年9月 (2)
- 2018年8月 (1)
- 2018年7月 (2)
- 2018年6月 (2)
- 2018年5月 (4)
- 2018年4月 (3)
- 2018年3月 (4)
- 2018年2月 (5)
- 2018年1月 (3)
- 2017年12月 (2)
- 2017年11月 (2)
- 2017年10月 (4)
- 2017年9月 (4)
- 2017年8月 (4)
- 2017年7月 (4)
- 2017年6月 (4)
- 2017年5月 (4)
- 2017年4月 (4)
- 2017年3月 (4)
- 2017年2月 (1)
- 2017年1月 (4)
- 2016年12月 (4)
- 2016年11月 (5)
- 2016年10月 (3)
- 2016年9月 (5)
- 2016年8月 (3)
- 2016年7月 (4)
- 2016年6月 (4)
- 2016年5月 (4)
- 2016年4月 (4)
- 2016年3月 (5)
- 2016年2月 (3)
- 2016年1月 (4)
- 2015年12月 (4)
- 2015年11月 (4)
- 2015年10月 (4)
- 2015年9月 (4)
- 2015年8月 (4)
- 2015年7月 (4)
- 2015年6月 (4)
- 2015年5月 (4)
- 2015年4月 (4)
- 2015年3月 (4)
- 2015年2月 (4)
- 2015年1月 (4)
- 2014年12月 (4)
- 2014年11月 (4)
- 2014年10月 (4)
- 2014年9月 (4)
- 2014年8月 (4)
- 2014年7月 (4)
- 2014年6月 (4)
- 2014年5月 (4)
- 2014年4月 (4)
- 2014年3月 (4)
- 2014年2月 (4)
- 2014年1月 (4)
- 2013年12月 (3)
- 2013年11月 (4)
- 2013年10月 (4)
- 2013年9月 (4)
- 2013年8月 (172)
- 2013年7月 (408)
- 2013年6月 (84)