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2023年5月28日 「常に夜勤」はアルツハイマー病のリスクが2倍以上

 夜勤やシフト勤務が認知症のリスクになると言う研究は最近「夜勤もシフト勤務も認知症のリスク」でお伝えしたばかりですが、今回も似たような研究を紹介したいと思います。

 医学誌「Journal of Neurology」2003年4月6日号に掲載された論文「夜勤とすべての認知症およびアルツハイマー病のリスクとの関連性:英国バイオバンク参加者245,570人を対象とした縦断研究(The association of night shift work with the risk of all-cause dementia and Alzheimer’s disease: a longitudinal study of 245,570 UK Biobank participants)」をまとめていきます。

 研究の対象者は英国のデータベース(UK Biobank)に登録されている245,570人、追跡期間の平均は13.1年です。夜勤とすべての原因による認知症およびアルツハイマー病の発症との関連性が調べられています。結果は次の通りです。

・すべての原因による認知症を発症したのは1,248人。アルツハイマー病発症者は474人

・すべての認知症の発症リスクは、常に夜勤をしている人が最も高い(リスクは1.465倍)。

・不規則なシフト勤務者のすべての認知症のリスクは1.197倍

・アルツハイマー病の発症リスクは、常に夜勤をしていれば2.031倍にもなる

・常に夜勤勤務をしている人は、AD-GRS(Alzheimer’s disease genetic risk score/アルツハイマー病遺伝的リスクスコア)が高、中、低のいずれであっても、アルツハイマー病のリスクが高くなる

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 今回も対象者が多い大規模研究です。もはや夜勤が認知症のリスクとなるのは自明といっていいでしょう。

 遺伝的リスクが低くても高くてもアルツハイマー病を発症するリスクが上がるわけですから、リスクが高い人(ApoE遺伝子をε4で持つ人)は早い段階で夜勤中止を検討すべきでしょう。

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