医療ニュース

2008年2月19日(火) タイでデング熱が急増

 タイ保健省によりますと、デング熱の罹患者が急増しており今年はすでに2,800人以上が感染し、そのうち4人は死亡しています。(報道は2月17日のBangkok Post)

 デング熱が日本で発見されるのは、タイをはじめとするアジア諸国から帰国後に高熱が続くような場合です。

 この感染症は、ネッタイシマ蚊と呼ばれる蚊によってデングウイルスが運ばれることによって発症します。したがって、東南アジアで蚊に刺されたときは要注意です。

 蚊が媒介する病原体としてはマラリアが有名ですが(マラリアを媒介するのはハマダラ蚊という別の蚊です)、デング熱はマラリアに比べると発生頻度が高くてタイに滞在する外国人が感染することはまったく珍しくありません。

 デング熱だけならそれほど大事にいたることはありませんが、「デング出血熱」という状態になれば命にかかわる事態にもなります。

 現在流行しているデング熱のおよそ70%はバンコクを含むタイ中部に集中しているようです。

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 「タイから帰国後発熱が続いて・・・」と言って、すてらめいとクリニックを受診される患者さんの多くはなぜかB型肝炎やHIVを心配しています。(これは”思い当たる行為”があるからでしょう・・・)

 アジアから帰国後発熱したときは、「蚊に刺されなかったか」をまず考えるようにしてみましょう。

(谷口恭)

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