医療ニュース

2008年7月24日(木) 豚が近くにいる人は日本脳炎に注意を!

 7月17日の毎日新聞によりますと、三重県でおこなわれた豚の血液検査で、検査された10頭すべてから、日本脳炎ウイルスの抗体が検出されたことが判りました。さらに、そのうち4頭は、最近1~2週間のうちに感染した可能性が強いようです。

 日本脳炎ウイルスは豚に感染し、豚の体内で増殖します。ウイルスは蚊(コガタアカイエカ)を媒介して人に感染します。

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 日本脳炎ウイルスには有効なワクチンがあり、日本では積極的に接種されだした1960年代後半から70年代前半頃に劇的に患者数が減少しました。

 ところが、ワクチンの副作用が懸念されるようになり、2005年に厚生労働省は、「現行のワクチンでの積極的推奨の差し控えの勧告」をおこないました。少し説明を加えると、「現在流通しているワクチンには危険性があるかもしれない。安全なワクチンがいずれできるから(2009年以降とみられています)、それまでは積極的には打たないでください」となります。

 一方では豚に対する新規感染が見つかり、一方ではワクチンを積極的にうつなと言われているわけです。

 とりあえずは、虫除けスプレーと長袖長ズボンが大切になるのでしょう。

(谷口恭)

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