医療ニュース

2008年10月27日(月) 米国、子供のアレルギー増加

 米国CDC(疾病管理局)は、10月22日、昨年(2007年)、国内で約300万人の子供が食物アレルギーを発症したことを発表しました。(報道は10月23日の共同通信)

 CDCによりますと、発症者は10年前に比べると18%も増加していることになります。

 この調査は、全米の約1万人の子供を対象とした調査がもとになっています。2007年は18歳未満の3.9%に相当する約300万人が何らかの食物アレルギーを発症していますが、10年前の1997年は3.3%に当たる約230万人でした。

 食物アレルギーの原因は、牛乳、卵、ナッツ類、魚類、大豆、小麦で全体の9割を占めています。

 年齢別にみてみると、5歳未満では4.7%ですが、5歳以上では3.7%と減少しており、成長に伴って減っていく傾向にあるようです。

 また、注目すべきなのは、食物アレルギーを発症した子供は、そうでない子供に比べて、アトピー性皮膚炎やぜんそくの発症が2~4倍多いという結果です。

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 米国と同様、日本でもアレルギー疾患が増加しており、子供では特に顕著です。原因として、環境や食生活の変化などが言われることもありますが、現時点では、はっきりと「このようにすればアレルギーを防げます」という対策はありません。今後の研究に期待したいところです。

(谷口恭)

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