医療ニュース

2009年2月2日(月) リレンザ使用の高校生が転落死

 インフルエンザ治療薬の代表がタミフルとリレンザです。タミフルについては2004年あたりから10代の少年少女が服用したときに異常行動が生じる可能性が指摘されており、現時点でも、異常行動とタミフルには関係がないという調査がある一方で、因果関係を否定できないとする関係者もいて結論がでていません。

 リレンザについては、タミフルほど報告はありませんが、2000年12月の販売開始から2008年3月までに異常行動の報告が57例あります。ただし、飛び降り例はありませんでした。

 ところが1月27日、リレンザを使用した長野県の17歳男子高校生が自宅5階のベランダから転落死して因果関係が懸念されています。厚生労働省は29日、医療機関に使用上の注意を求める通知を販売元などに出しています。(報道は1月30日の毎日新聞)

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 先日お伝えしましたように、今年流行しているAソ連型はタミフルが効かないことが多くリレンザの処方が増えています。私自身は、リレンザは消化器症状などの副作用もなく、大変使いやすい薬という印象を持っていますが、今後未成年への処方には留意したいと思います。具体的には、未成年が使用する場合、保護者がひとりにしないようにする必要があるでしょう。

(谷口恭)

参考:医療ニュース 
2009年1月17日「タミフル耐性のインフルエンザが急増!」
2008年8月8日「厚労省のタミフル異常行動調査で解析ミス」
2008年8月4日「波紋を呼んでいるタミフル調査結果」
2008年7月14日「タミフルは異常行動に関係なし」
2007年3月23日「タミフルの10代への処方が中止に」
2007年3月3日「柳沢厚労大臣が「転落死とタミフルは関係なし」と発表」
2007年2月28日「またもやタミフル服用後に転落死」
2007年2月20日「14歳少女の転落死はタミフルが原因か」

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