医療ニュース
2015年9月28日 月曜日
2015年9月29日 どのような人がお酒を飲み過ぎるのか
成功者は飲酒過多になる可能性が高い・・・。
最近、いくつかのマスコミでこのようなことが主張されており、どうやらその根拠としているのは医学誌『BMJ Open』2015年7月23日号(オンライン版)に掲載された1つの論文(注1)のようです。
この論文は、イングランド在住の50歳以上の男女9,251人が対象とされた研究に基づいています。きちんと読むと、決して「成功者」のリスクが高いと言っているわけではなく、もう少し細かく見ておいた方がいいでしょう。そこでこの論文の要旨をまとめておきたいと思います。
まず、どの程度のアルコールを飲むと健康被害のリスクが生じるか、についてです。下記のように「単位」に基づいてまとめられています。3単位に相当するのが、ワインであればグラス1杯、ビールであれば1pint(約473mL)です。
・低リスク:男性は週に21単位以下、女性は週に14単位以下。
・中リスク:男性は週に22-50単位、女性は週に15-35単位。
・高リスク:男性は週に50単位以上、女性は週に35単位以上。
どのような人で飲酒過多のリスクが高くなるかについては男女で差があります。
女性の場合、興味深いことに「(仕事から)引退していること」「収入が高いこと」が飲酒過多のリスクとなっています。50歳をピークとして(49歳以下はこの研究では検討されていない)年をとるにつれてリスクは減少しています。また、介護を担っている人(原文では「caring responsibility」)はリスクが低いようです。
男性は女性とは異なる点がいくつかあります。まず、年齢のリスクは50歳から上昇し、60代半ばがリスクのピークとなり、その後は減少していきます。独身者や離婚をしている場合はリスクが上昇しています。そして子供と同居している場合や孤独を感じている場合はリスクが減少する(意外!)としています。また、年をとり収入が減ればリスクも減少していくようです。
興味深いことに、孤独感や抑うつ感(loneliness and depression)は男女とも飲酒過多とは無関係のようです。
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いくつかの日本のマスコミが「成功者は飲酒過多になる」と報じたのは、この論文の一部を取り上げたからです。収入があれば外で飲酒することができますし、購入して家で飲むこともできますから、飲酒機会が増えるのは当然といえるでしょう。この研究では男女とも年をとり収入が減るにつれて飲酒量が減っていると述べています。
さてこの研究全体をどう解釈するか、ですが、まずどこの文化にも同じことが当てはまるとは思わないことです。実際、論文の著者も「イングランド以外のイギリス(UK)では検討していない」ことをこの論文の限界と述べています。イングランドと他のイギリスの地域(スコットランド、ウエールズ、北アイルランド)でも差がでるでしょうが、日本との差はもっと大きいはずです。
特に、この論文を読んで私が意外に思ったのが、男性の孤独感(loneliness)が飲酒過多のリスクを下げるとしていることです。独身者や離婚者は飲酒過多につながりやすいとしている一方で(これは理解できます)、リスクを下げる要因として、子供との同居(これも理解できます)の他に孤独感があげられているのです。そして、男女とも孤独感や抑うつ感は飲酒過多のリスクにはならないとされています。日本では孤独感や抑うつ感から飲酒に走る人は少なくありません。
また、男女ともリタイヤ(退職)することがリスクにつながるとしており、この理由として著者らは「時間に余裕がある」ということを考えています。しかし、日本では仕事上での「つきあい」の飲酒も問題になります。
私個人の見解を述べれば、あまり「〇〇の人は飲酒のリスクが高い」と考えるのでなく、週にどれくらい飲酒すれば健康被害を生じる可能性があるかをひとりひとりが主治医に相談すべき、ということです。特に先に述べた週に50単位(男性)35単位(女性)を超えている人は一度かかりつけ医と話をすべきでしょう。
注1:この論文のタイトルは「Socioeconomic determinants of risk of harmful alcohol drinking among people aged 50 or over in England」で、下記のURLで概要を読むことができます。
http://bmjopen.bmj.com/content/5/7/e007684.abstract?sid=13b88d12-f978-4bfd-820c-9504345d9862
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|2015年9月28日 月曜日
2015年9月28日 「情け」をかければ社会不安障害が改善
「社会不安障害」という精神疾患をご存知でしょうか。「社会恐怖」とも呼ばれるもので、人から注目を浴びるかもしれないという状況のなかで生じます。
軽症であれば、軽度の緊張感・不安感程度で済みますが、重症化してくると、顔面紅潮、手足の震え、声が出なくなる、発汗過多、胃痛・下痢などの身体の症状も伴うようになります。このため、精神科ではなく(当院のような)総合診療の医療機関を受診する患者さんが少なくありません。
早めに相談してくれればいいのですが、なかには自分でなんとかしようと考え、アルコールに走る人がいます。そしてアルコール依存症、さらにうつ病を発症する人もいます。
この疾患の生涯有病率は低くなく、米国のある調査では2.4~13.3%とされています。日本では1.4%とする報告があります。
今回紹介したいのは「他人に親切にすれば社会不安障害が改善する」という研究です。医学誌『Motivation and Emotion』2015年6月5日号(オンライン版)に論文が掲載されています(注1)。
この研究は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のサイモンフレーザー大学(SFU、Simon Fraser University)の研究者によりおこなわれています。社会不安障害の診断がついている学生115人が研究の対象者です。
115人がランダムに3つのグループにわけられています。1つめのグループ(38人)は4週間にわたり「他人に親切にする」を実行しました。2つめのグループ(41人)は「寄付などの行為」(原文では「exposure only」とされています。おそらく他人とコミュニケーションをさほどとらない慈善行為のことを指しているのだと思われます)をおこないました。3つめのグループ(36人)は「日記を付ける」ことをおこないました。つまり3つめのグループは「対照群」です。
その結果、1つめのグループと2つめのグループ共に、3つめのグループに比べて社会的交流を避けたいという気持ちが減少しました。特に1つめのグループ、つまり「他人に親切にする」を継続したグループでは社会不安障害の症状が大きく改善したようです。
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太融寺町谷口医院に社会不安障害で受診される患者さんは社会人がほとんどです。最もよくあるのが「今度朝礼でスピーチをしなければならない・・・」とか「次の会議でプレゼンをしなければならない・・・」というケースです。
こういったケースでは、一時的に不安を和らげる薬や心拍数をおさえる薬を本番の30分くらい前に内服してもらっています。これでうまくいくことが多いのですが、このような薬に頼る方法を繰り返すのもよくありません。
2015年9月号の「マンスリー・レポート」で、私は「情けは人の為ならず」を実行すれば自分自身がお金に困らなくなり社会全体が理想的なものになる、ということを述べました。私個人の意見としては、社会不安障害がある人のみならず、すべての人が他人に親切にする社会をつくるべきだと考えています。
注1:この論文のタイトルは「Kindness reduces avoidance goals in socially anxious individuals」で、下記のURLで概要を読むことができます。
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|2015年9月4日 金曜日
2015年9月5日 立ちっぱなしも健康にNG?
「座りっぱなし」が生活習慣病の大きなリスクとなり、規則正しい生活を心がけようが定期的な有酸素運動をおこなおうがそのリスクが減るわけではないとする研究もある、という話を過去に何度かおこなってきました。
ならば立ちながら仕事をすればいいのでは?となるわけで、私もそのように思っていたのですが、「立ちっぱなしの仕事が健康に被害をもたらす」という研究がでてきました。
医学誌『Human Factors』2015年6月5日(オンライン版)に掲載された論文(注1)によりますと、1日5時間の立ちっぱなしの仕事をおこなうと下肢筋肉の疲労を引き起こし、腰痛や筋骨格障害のリスクが高まる可能性があるとしています。
この研究はスイス連邦工科大学(ETH, Eidgenössische Technische Hochschule)の研究チームによっておこなわれています。対象者は男性14人、女性12人で、半分が18~30歳、残りの半分は50~65歳です。過去に神経障害や筋骨格障害がないことが条件で、前日の激しい運動は控えてもらっています。
対象者全員に工場でおこなうような軽作業をシミュレートしてもらっています。5時間の立ちっぱなしの業務の間、何度かの5分間の休憩と30分の昼食休憩が設けられています。
姿勢の安定と下肢の筋力を計測し、対象者には不快度を答えてもらっています。結果、年齢・性別にかかわらず、作業日の終了時に著しい疲労を感じていることがわかりました。
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この研究、きちんとした医学誌に掲載されたこともあり興味を持ったのですが、対象者が少なく、長期間での検討がなされていません。日頃、立ちっぱなしになる習慣のない人が5時間も立ったままの仕事をやらされれば不快感を自覚するのは当然のことであり、日頃使っていない筋肉に負荷をかけることになるでしょうから、筋力低下が生じるのも十分理解できることです。
座りっぱなしの危険性が指摘されるのは、生活習慣病のリスクが上昇するということ、食事や運動を改善させても座りっぱなしのリスクが軽減されない可能性があること、です。立ちっぱなしに健康被害があることを証明するには、長期間の観察が必要なのは当然であり、さらに一時的な筋肉の疲労などではなく(これらは慣れると改善する可能性が高い)、生活習慣病の罹患率や死亡率との関連を調べなければなりません。
一方で、今回の論文では触れられていませんが、「下肢静脈瘤」が立ちっぱなしの仕事をしている人に多いのは自明です。つまり、立ったままじっとしていれば下肢にたどり着いた血液が戻りにくくなりうっ滞し、その結果下腿がむくみ心臓に戻れなくなった血液が静脈を太らせるようになるのです。これを解消するには、足踏みをする、(可能なら)そのあたりを動き回る、などの工夫が必要です。
立ちっぱなしの健康被害を総まとめする必要がありそうです。
注1:この論文のタイトルは「Long-Term Muscle Fatigue After Standing Work」で、下記URLで概要を読むことができます。
http://hfs.sagepub.com/content/early/2015/06/05/0018720815590293.abstract
参考:
メディカルエッセイ第129回(2013年10月)「危険な「座りっぱなし」」
医療ニュース
2014年8月22日「運動で「座りっぱなし」のリスクが減少する可能性」
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|2015年9月4日 金曜日
2015年9月4日 電子タバコ、有害でなく禁煙補助にも有効?
電子タバコ、どう思いますか?
この質問を受けたとき私は「有害性も報告されていますし、禁煙ツールに使えるという話もあるようですが、それを示す証拠もないようですし、決して勧められるものではありません」と答えています。
実際、米国FDA(食品医薬品局)も日本の厚生労働省も電子タバコの危険性を勧告しています。(下記医療ニュース参照)
ところが、です。イギリスの保健省が「電子タバコの危険性は低く禁煙支援ツールになり得る」という発表を正式におこないました。2015年8月19日、同省の公式サイトに発表されています(注1)。
同省のサイトによりますと、電子タバコは従来のタバコに比べて有害性が95%も低く、さらに禁煙ツールになるかもしれない(have the potential to help smokers quit smoking)と断言しているのです。
この理由として、同省が調査した結果、従来のタバコが持っている有害な化学物質のほとんどが電子タバコには含まれていないことを挙げています。
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この発表を読んだとき、私は、これは世界中で議論を呼んで大きな論争になるに違いないと感じました。ところが、実際はそうでもなく、日本も含めてメディアはあまり大きく取り上げていないようです。
なぜいまひとつ注目されないのかは分かりませんが、イギリス保健省のこの発表は大変重要だと私は考えています。
なぜなら、「禁煙ツールになる可能性がある」と断言しているからです。禁煙を始めたいという人には禁煙補助薬があり、保険適用もありますが、それでも安いわけではなく(とはいえタバコの値段よりは遙かに安いですが)、副作用もないわけではなく、飲み薬(チャンピックス)の場合はその間、車の運転をやめなければなりません。
もしも電子タバコで禁煙できるとなると、費用は安いですし(高いものもあるようですが)、副作用はほとんどないでしょうし(イギリス保健省は従来のタバコに比べ95%も有害性がないといっているのですから)、運転もできますし、医療機関で実施する禁煙治療よりも先に試してみたいという人は少なくないでしょう。というより、禁煙を考えているほとんどの人が先に電子タバコを試すに違いありません。
私は元喫煙者で現在は吸っていませんが、もしも禁煙を考えているときにこの記事を読んだとすれば電子タバコで禁煙を試みた思います。さらに、(従来のタバコの)禁煙が成功した後も、電子タバコを吸い続けることも考えるかもしれません。
しかし、これまでの各国の調査から、有害性の高い電子タバコが存在するのもまた事実です。ということは、どの電子タバコが安全なのかを明らかにし、本当に禁煙ができるのかどうかを長期的な観点から検証していく必要があるでしょう。
注1:イギリス保健省のこのウェブサイト(GOV.UK)でこの発表を読むことができます。タイトルは「E-cigarettes around 95% less harmful than tobacco estimates landmark review」で、下記のURLで全文を読めます。
参考:医療ニュース
2015年7月15日「電子タバコ、未成年には禁止すべきでは?」
2013年10月5日「電子タバコは本当に有効なのか」
2009年7月31日「「電子タバコ」はやはり危険!」
2008年9月26日「「電子タバコ」に要注意!」
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|2015年8月28日 金曜日
2015年8月29日 睡眠薬使用者の自動車事故
睡眠薬を使用している人は自動車事故を起こしやすい・・・。
なんだ、当たり前じゃないか、と思いますが、これを主張している論文を読んで、私はある患者さんのことを思いだしました。そのことは後で述べるとして、まずはこの研究を簡単に紹介したいと思います。研究は医学誌『American Journal of Public Health』 2015年8月号(オンライン版)に掲載されました(注1)。
米国シアトル大学の研究チームが合計409,171人のドライバーの調査をおこないました。対象者はワシントン州の運転免許証を2003年~2008年に取得し少なくとも1年間以上保持した21歳以上の成人です。自動車事故と下記の3つの睡眠・鎮静薬との関係が調べられています。結果は下記のとおりで、数字はその薬を使うことによって事故を起こすリスクがどれくらい上がるかを示しています。
・トラゾドン(商品名は「レスリン」「デジレル」「アンデプレ」) 1.91倍
・ゾルピデム(商品名は「マイスリー」「ゾルピデム」) 2.20倍
・temazepam(日本では未発売) 1.27倍
研究チームは「睡眠薬の新たな使用が自動車事故のリスクに関連がある」と結論づけて、処方する医師は「睡眠薬使用の期間と運転のリスクを説明しなければならない」と述べています。
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ゾルピデム(マイスリー)は、日本で最も処方されている睡眠薬の1種です。即効性がありかつ「短時間作用型」であることから、寝付きが悪いという人によく処方されます。「短時間型だから翌日に残ることもない」と言われています。
ところが、今回の結果は自動車事故を起こすリスクが2.20倍と大きく上昇しています。さらに驚くのはここからです。睡眠薬の多くは「ベンゾジアゼピン系」と呼ばれるもので、ベンゾジアゼピン系薬剤は「依存性」と「反跳性」に注意しなければなりません。「反跳性」とは、以前にも増して不眠の程度が悪化することを言います。
ゾルピデム(マイスリー)は、ベンゾジアゼピン受容体に結合することで作用しますが、ベンゾジアゼピンには入りません。そのため「非ベンゾジアゼピン系」と呼ばれます。ベンゾジアゼピンでないのだから安全性は高いのではないかという意見があるのですが、このデータをみると、安全ではないということになります。
日本では発売されていませんが今回の研究に加えられたtemazepamはベンゾジアゼピン系です。そしてtemazepamのリスクはゾルピデムよりも低くなっています。ということは、非ベンゾジアゼピン系のゾルピデムはベンゾジアゼピン系睡眠薬よりもむしろ自動車事故のリスクが高いということになります。
また、もうひとつ研究に加えられたトラゾドンは、睡眠薬として使用するのではなく、ある程度進行した「うつ病」に用いる薬剤です。ゾルピデム(マイスリー)は、このような進行したうつ病に用いる薬剤よりも自動車事故のリスクが高いということになります。
以前、ゾルピデム(マイスリー)が原因で起こってしまった悲惨な事故(事件)について紹介しました(注2)。ただ、マイスリーばかりが否定的な情報で目立ちますが、注意しなければならない睡眠薬はもちろんマイスリーだけではありません。少なくともベンゾジアゼピン系睡眠薬はすべて注意が必要です。
本文の冒頭で紹介した私が思い出した患者さんは「マイスリーはすぐに効果が切れるから翌日の運転は大丈夫。前の病院でも処方してくれたんだからここでも出してくれ」と何度も訴えました。私は、「自覚がないとしても判断力が落ちることもあるから運転は危険。運転する人には当院では処方できない」と言うと怒って帰って行きました・・・。
当院の患者さんに対しては、ベンゾジアゼピン系を減らして、依存性や反跳性のない睡眠薬に切り替えていくよう助言しています。
注1:この論文のタイトルは「Sedative Hypnotic Medication Use and the Risk of Motor Vehicle Crash」で、下記URLで概要を読むことができます。
http://ajph.aphapublications.org/doi/abs/10.2105/AJPH.2015.302723
注2:マイスリーが引き起こした事件(事故)については下記を参照ください。
はやりの病気第124回(2013年12月)「睡眠薬の恐怖」
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|2015年8月28日 金曜日
2015年8月28日 コーヒーが悪性黒色腫を予防
2~3年に一度程度でしょうか。「このホクロがガンではないかと思って受診しました」という患者さんが、短い期間に集中して受診されることがあり、この夏がそうでした。医師になりこの現象を何度か経験しましたが、これはまず間違いなく何かのテレビ番組で「ホクロと思っていたが実はガンだった。あなたは大丈夫ですか?」というようなものが放送されたからです。
大半はガンではなく「ただのホクロ」なのですが、たしかに一部はガンが疑わしい症例があります。当院でいえば年間1人くらいはホクロに見えるガン、つまり「悪性黒色腫(マリグナント・メラノーマ)」が見つかります。
カフェインおよびカフェイン入りコーヒーが悪性黒色腫のリスクを下げる・・・
このような嬉しい研究結果が米国ハーバード大学の研究チームによって導かれました。医学誌『Epidemiology』2015年7月10日(オンライン版)に掲載されています(注1)。
研究は過去に実施された3つの大規模研究を調べ直すかたちをとっています。3つの研究とは、①女性89,220人を対象とし1991~2009年に実施された「Nurses’ Health Study II」、②女性74,666人を対象とし1980~2009年に実施された「Nurses’ Health Study」、③男性39,424人を対象とし1986~2008年に実施された「Health Professionals Follow-up Study」です。
調査機関中に合計2,254人に悪性黒色腫が発生しています。カフェイン摂取量と悪性黒色腫の発生リスクについて検討すると、カフェイン摂取が多いグループでは悪性黒色腫の発症率が有意に低い(0.78倍)という結果が出たようです。ただし性差があり、女性では0.70倍とよりリスクが低いのに対し、男性は0.94倍とそれほど差はでていません。
悪性黒色腫は全身の皮膚のどこにでも発症します。今回の研究では部位ごとの検討もおこなわれています。コーヒーでリスクが下がったのは、頭部、首、四肢など露光部の悪性黒色腫であり、日光があたらない背中や腹部などではあまり差がなかったようです。
また、この研究はカフェイン抜きのコーヒーとの関連性も調べられています。カフェイン抜きのコーヒーでは悪性黒色腫のリスクが下がらなかったようです。
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コーヒーがメラニンの合成を抑制し「シミ」を抑制するということはしばしば指摘されることであり、このサイトでは日本の研究結果を紹介したことがあります(下記医療ニュース参照)。今回の研究で露光部の悪性黒色腫のリスクが特に低下するという結果がでたということは、「コーヒーが紫外線から肌を守る」ということを裏付けています。
また、コーヒーが「基底細胞ガン」という皮膚ガンのリスクを下げるという研究もあります(下記医療ニュース参照)。基底細胞ガンのリスクもまた「長期間の日光暴露」です。
紹介・報告が偏らないよう、コーヒーが健康に悪いという研究も紹介してきましたが(下記医療ニュース参照)、トータルでみればコーヒーがガンのリスクを下げ、生活習慣病の予防をおこない、皮膚にも好影響を与えるということはどうやら間違いなさそうです。
注1:この論文のタイトルは「Caffeine Intake, Coffee Consumption, and Risk of Cutaneous Malignant Melanoma.」で、下記のURLで概要を読むことができます。
参考:
はやりの病気
第22回(2005年12月)「癌・糖尿病・高血圧の予防にコーヒーを!」
第30回(2006年4月)「コーヒー摂取で心筋梗塞!? 」
メディカルエッセイ
第105回(2011年10月)「お茶とコーヒーとチョコレート」
医療ニュース
2014年8月22日「コーヒーで顔のシミも減少」
2014年6月30日「コーヒーで基底細胞癌のリスクが43%も減少」
2013年9月2日「コーヒーの飲み過ぎで死亡リスク増加?」
2013年4月18日「コーヒーでも緑茶でも脳卒中のリスク低減」
2013年1月8日「コーヒーで口腔ガン・咽頭ガンの死亡リスク低下」
2012年10月1日「コーヒーは消化管疾患と無関係」
2008年9月13日「子宮体癌の予防にコーヒーを」
2007年9月3日「コーヒーは肝臓癌のリスクを下げる」
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|2015年8月7日 金曜日
2015年8月7日 スパイシーフードで長生きできるか
唐辛子などの香辛料が使われたスパイシーフードをよく食べる人は食べない人に比べて死亡リスクが14%も低い・・・
これは医学誌『British Medical Journal』2015年8月4日号(オンライン版)に掲載された研究です(注1)。
研究は中国・北京大学の学者によりおこなわれています。中国の一般住民487,375人(30~79歳)が研究の対象とされています。対象者は2004年から2008人に登録され、2013年まで追跡調査がおこなわれています。平均7.2年間(正確には「中央値」が7.2年)の追跡がおこなわれ、この期間中に20,224人が死亡しています。
解析をおこなった結果、唐辛子などのスパイシーフードをほとんど食べない(週に一度未満)の人と比べると、週に1~2日食べる人では死亡リスクが10%低く、週に3日以上食べる人では14%低かったそうです。また、疾患別の調査では、スパイシーフードをよく食べる人は、ガン、(心筋梗塞などの)虚血性心疾患、呼吸器疾患による死亡リスクも少なかったそうです。
男女比は特に認められなかったものの、アルコールを飲まない人の方が、より死亡リスクが低下していたそうです。
さらに、どのようなスパイシーフードがより効果があるのかも解析されています。その結果、生の唐辛子に最も大きな効果があったそうです。この理由について研究者は、生の唐辛子にはカプサイシンやビタミンCが豊富に含まれていて、またビタミンA、K、B6、カリウムなども好影響を与えているかもしれないと考察しています。
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そうか、では早速生の唐辛子を食べよう、と思っても、乾燥唐辛子やパウダー、チリソースならともかく、生の唐辛子(fresh chilli pepper)など日本人にはそう食べられるものではありません。
研究の対象者が50万人近くですから、統計学的にはそれなりには意味のある研究と言っていいと思いますが、摂取したものは自己申告ですし、また民族による違いもあるでしょうし、現時点ではこの研究を我々日本人は「鵜呑み」しない方がいいと思います。
また、唐辛子に含まれるカプサイシンが肥満を防ぎ、ガンのリスクを下げると言われることもありますが、どのようなものも「過ぎたるは及ばざるがごとし」という言葉のように度を過ぎてはいけません。
生の唐辛子を食べ続けると、そのうち胃痛と下痢に悩まされることになるでしょう。
(谷口恭)
注1:この論文のタイトルは「Consumption of spicy foods and total and cause specific mortality: population based cohort study」で、下記URLで全文を読むことができます。
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|2015年8月3日 月曜日
2015年8月3日 食物アレルギーが急増
食物アレルギーが増加しているというのは、日々の診療で多くの医師が感じていることです。先日、東京都がそれを裏付けるようなデータを公表しました(注1)。
東京都は5年毎に3歳児を対象としたアレルギー疾患の調査をおこなっています。今回公表されたのは2014年の調査です。3歳までに何らかのアレルギー症状を有し、かつ診断がついた(つまり親御さんがアレルギーを疑っているだけではなくきちんと医師が診断をつけたケース)のは39.3%に上ります。5年前の2009年は38.8%、10年前の1999年は36.8%ですから増加傾向にあります。
アレルギーを疾患別にみてみると、アトピー性皮膚炎は1999年の16.6%から11.2%と3割以上減少しています。喘息はあまり変わっておらず、アレルギー性鼻炎も顕著な変化はありません。
一方、大幅に増えているのが食物アレルギーです。1999年が7.1%で、2014年が16.7%ですから2倍以上も増えていることになります。
原因の食物については、「卵」81.0%、「牛乳」33.3%、「小麦」14.6%、「落花生」9.2%、「大豆」6.3%、「キウイ」6.2%、「えび」5.1%の順で高くなっています。
5年前(2009年)のデータと比べてみると、順位・割合ともに上昇した食物は、落花生、キウイ、ごま、くるみがあげられます。逆に低下した食物には、えび、いくら、やまいも、そば、かに、さけ、鶏肉、さばがあります。
なぜ食物アレルギーが増えているのか、この理由についてはコンセンサスが得られた意見は今のところありません。
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食物アレルギーが増えているのは小児だけではありません。この東京都のようなきちんとしたデータは見たことがありませんが、日本人の成人も確実に食物アレルギーが増えている印象があります。
一般に、成人のアレルギーというのは「同じ物質に触れ続けることが原因」です。戦後日本はスギを植えすぎてスギの花粉に曝露される機会が増えたためにスギ花粉症が増えたわけですし、動物好きの人が一緒に過ごす時間が長いことでイヌやネコのアレルギーになるということはよくあります。
したがって、食物アレルギーのいくらかは同じものをたくさん食べ過ぎたからという可能性があります。そのため私は、食物アレルギーの人に、「これ以上アレルギーを増やさないようにするために特定のものを多く食べるような食習慣は避けましょう」と話しをしています。
しかし、小児の場合は、この「同じものを食べ過ぎたから」という理論は通じません。東京都のデータでは、発症時期は半年くらいで起こっているケースが多いようです。ピーナッツアレルギーの場合は、経皮感作(つまり、皮膚の微小な傷などにピーナッツが触れたことでアレルギーになる)で説明が可能な場合があるのですが(注2)、すべての食物アレルギーをその理屈で説明することはできません。
食物アレルギーの発生機序については分からないことが多く、新しい研究を待たねばなりません。現在我々がすべき予防対策は、妊娠すればバランスよく食べて偏った食事をしない(ピーナッツはその妊婦にアレルギーがある場合を除いて避けるべきでないことが判っています)、小児期の経皮感作を防ぐ(保湿をしっかりおこなう)、成人も含めて同じものばかりを食べないようにする、といったことです。
注1:東京都のこのデータは下記のURLですべて閲覧することができます。
http://www.tokyo-eiken.go.jp/files/kj_kankyo/allergy/c_naiyou/sansaiji.pdf
注2:下記「医療ニュース」を参照ください。
参考:医療ニュース
2015年3月30日「変わってきたピーナッツアレルギーの予防」
2015年6月29日「ピーナッツアレルギー予防のコンセンサス」
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|2015年7月31日 金曜日
2015年7月31日 運動は心房細動のリスクを上げる?下げる?
運動が健康にいいのは明らかですが、度を過ぎると健康を害します。
ここ数年間のマラソンブームで市民ランナーが大幅に増加しました。もちろんこれは歓迎すべきことなのですが、なかには限度を超して「マラソン中毒」に陥っている人もいます。彼(女)らの多くは、走行距離のみならず体重や食事内容も厳格にコントロールしていて、シェイアップされた身体のラインは大変美しくいかにも健康的です。
しかし落とし穴はないのでしょうか・・・。
適正体重を維持し運動を続ければ、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管系疾患のリスクを大幅に下げることができます。しかし、不整脈、とくに心房細動と言われる不整脈については注意が必要です。
実際、過度な運動負荷で心房細動が増えるという研究(注1)もありますし、日頃みている患者さんのなかで本格的な(元)ランナーで心房細動がある人がいます。心房細動とは心臓の一部が小刻みに震えることにより脈が不整となり血栓(血のかたまり)ができる不整脈です。この血栓が脳につまると脳梗塞を起こします。(長嶋茂雄さんがこの脳梗塞をおこされました)
運動は心房細動のリスクを下げる・・・。
これは医学誌『Circulation』2015年5月26日号(オンライン版)に掲載された研究(注2)です。
研究の対象者は64,561人(平均年齢は54.5歳、女性が46.6%、64%が白人)とかなり大規模です。追跡期間は中央値が5.4年で、その間に心房細動を新たに発症した例は4,616人だったそうです。
(激しいものではなく)適度な運動をすれば心房細動のリスクを下げることができるという研究は過去にもありましたが、この研究が興味深い理由は、運動負荷を上げれば上げるほど心房細動のリスクが下がるという結果がでているからです。
運動を表す単位はMETsですが、このMETsが1ポイント上昇すると、心房細動の発症リスクが7%低下するという結果がでています。METsが6未満のグループを基準とすると、METs6~9でリスクが20%減少、METs10~11で40%減少、METs11以上では56%もリスクが低下しています。
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METsに興味がある方は詳しい表(注3)を参照してほしいのですが、目安として、時速6km(速めのウォーキング)1時間で6メッツ、時速8km(ゆっくりのジョギング)1時間で8メッツ、時速10km(適度な速度のジョギング)1時間で10メッツ、時速12km(本格的なランニング)1時間で12メッツ、とすると覚えやすいと思います。
これまでは激しい運動は心房細動のリスクを上昇させるという意見が多く、心房細動以外にも、過酷な運動が敗血症(全身に細菌が蔓延する危険な状態)になるリスクが上がるとする研究もあります。
一方、この研究では運動がハードであればあるほど心房細動のリスクを下げるとしており、日頃ハードなトレーニングをつんでいる人にはほっとする研究に思えるでしょう。
しかし喜ぶのは少し早いかもしれません。この研究ではトレッドミル(フィットネスクラブなどにあるランニングマシーン)を用いて医療者の管理の元で運動がおこなわれています。医療者が厳格に運動量を管理しているために研究の信憑性は高くなります。しかし、(論文にははっきりとは書かれていないものの)運動時間はそう長くなくおそらく1時間程度でしょう。(METsは1時間の運動量です)
ということは、時速12kmを1時間、つまり1時間に12km程度を走る運動であれば心房細動のリスクを下げることができたとしても、この速度でフルマラソンを走りきったときのリスクについては分かりません。
運動のやり過ぎは危険性を孕んでいるとみなすべきだと私は考えています。
注1:この研究の論文のタイトルは「Atrial fibrillation is associated with different levels of physical activity levels at different ages in men」で下記のURLで概要を読むことができます。
http://heart.bmj.com/content/early/2014/03/25/heartjnl-2013-305304.abstract
注2:この論文のタイトルは「Cardiorespiratory Fitness and Risk of Incident Atrial Fibrillation: Results from the Henry Ford ExercIse Tesing (FIT) Project」で、下記URLで概要を読むことができます。
http://circ.ahajournals.org/content/early/2015/04/22/CIRCULATIONAHA.114.014833.abstract
注3:例えば国立循環器病研究センターの下記のページが分かりやすくまとめられています。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/general/pamph90.html
参考:
医療ニュース(2014年6月2日)「オリーブオイルで心房細動が予防できる可能性」
メディカルエッセイ第142回(2014年11月)「速く歩いてゆっくり食べる(後編)」
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|2015年7月27日 月曜日
2015年7月27日 「食べる順番ダイエット」は効果あり
診察室でダイエットの指導をおこなうことがよくあります。患者さんのなかには「やせぐすりをください」と言う人がいますが、このようなものはよほどのことがない限り使うべきではありません。日本で認可されている唯一のやせ薬マジンドール(商品名は「サノレックス」)は、覚醒剤に似た成分で、服薬している間は食欲が抑制されるためにたしかにやせはしますが、多くのケースでリバウンドがおこりますし、なかにはこの薬がきっかけで覚醒剤に手を出す人もいます(注1)。
ここ数年間の流行は「糖質制限」で、たしかに成果を出している人もいます。しかし、当院の患者さんでいえば半年から1年もすればリバウンドしている人の方が多いような印象があります。また、リバウンドが強くでて、糖質制限を始める前よりも太ってしまったという人もいます。糖質制限ダイエットはゆるやかなものにすべきであり極端なものは勧められません。
最近はあまり聞かなくなりましたが、何かだけを食べるというダイエットも勧められません。例えば、キャベツだけ食べるとか、納豆だけ食べるとか、そういったものが流行ったことがありましたが、何年も続けている人はほとんどいないのではないでしょうか。
ダイエットは長期戦になりますし、成功した後も再び太ることを避けなければなりません。ですから、ダイエットの基本は、無理なく長期間続けることができなければならない、というものです。
最近「食べる順番ダイエット」の有効性が指摘されるようになってきました。そして、少しずつですが医学的にも実証されつつあります。医学誌『Diabetes Care』2015年7月号(オンライン版)に掲載された論文(注2)によりますと、肥満を合併した糖尿病患者11名を対象とした研究でこのダイエットの有効性が実証されたようです。
研究で提供された食事は628Kcalで、内訳はタンパク質55g、炭水化物68g、脂質16gです。内容は下記の通りです。
炭水化物:ciabatta bread(チャバタブレッド)(注3)とオレンジジュース
タンパク質:skinless grilled chicken breast(鶏むね肉のグリル)
野菜(と脂肪):vegetables (lettuce and tomato salad with low-fat Italian vinaigrette and steamed broccoli with butter)(レタスとトマトのサラダ、低脂肪イタリアンドレッシング及び蒸しブロッコリー、バター添え)
炭水化物→タンパク質→野菜の順に食べたときと、その逆、つまり、野菜→タンパク質→炭水化物の順に食べたときの食後血糖値とインスリン分泌量が調べられています。
結果は、炭水化物を最後にしたときの方が有意に血糖値が低くなり、インスリン分泌量も少なかったようです。(インスリン分泌量が少ないということは、エネルギーを貯めにくい、つまり体重が増えにくいということです)
****************
この研究は被験者が11名と少なく説得力がないようにみえるかもしれませんが、「食べる順番ダイエット」は炭水化物の摂り過ぎを自然に防ぐことができます。糖質制限ダイエットのような危険性もなく、誰にでもすぐにでも始めることができる方法ですから、私も患者さんによく勧めています。
もうひとつ、私が勧めている方法は「水ダイエット」です。これは食事の前にコップ1~2杯の水を飲むという極めて単純な方法でそれなりに効果がでる人もいます(注4)。
繰り返しになりますが、ダイエットの基本は「無理なく長期間続けること」です。
(谷口恭)
注1:一部の医療機関では処方していますが、適用はBMI35以上に限られます。BMIは体重(kg)÷身長(m)の2乗ですから、例えば身長160cmの人であれば、BMI35以上ということは89.6kg以上となります。また、ごく一部の医療機関ではBMI35未満でも自費診療で処方しているという「噂」を聞いたことがありますが、これは危険です。
注2:この論文のタイトルは「Food Order Has a Significant Impact on Postprandial Glucose and Insulin Levels」で、下記URLで全文を読むことができます。
http://care.diabetesjournals.org/content/38/7/e98.full?sid=f49e4590-a7ed-4f80-b049-1c6ec2ce3012
注3:「ciabatta bread」というものは有名なのでしょうか。私は初めて聞く単語だったのでネット上で調べてみました。日本語ではチャバタブレッドというそうです。写真でみる限り、パスタを注文したときに一緒にでてくるパンのような感じです。
注4:下記コラムを参照ください。
メディカルエッセイ第94回(2010年11月)「水ダイエットは最善のダイエット法になるか」
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