医療ニュース

2007年1月28日(日) 人間の冬眠?遭難男性24日ぶりに生還   谷口 恭

1月24日の毎日新聞によりますと、六甲山で遭難し24日ぶりに救出された男性が奇跡的に生還していたことが分かりました。

 この男性は、昨年10月7日に六甲山のがけから転落し遭難しており、10月31日に発見されました。発見時の体温(直腸温)はわずか22度で、浅い呼吸と1分間に40-50程度の弱い心拍数が認められたそうです。その後搬送先の病院で一度は心停止に陥ったものの、院内の救命処置で一命をとりとめ、現在は後遺症もほとんどなく職場にも復帰しているそうです。

 この男性は3週間以上もの間、食べ物はおろか水すら口にしておらず、なぜ生還できたのか現在の医学的常識では説明がつきません。

 たしかに、「低体温療法」という治療法があり、脳の外傷などの際には用いられることがあります。これは、低体温下では脳細胞が死滅しにくくなるという理由に基づいていますが、内蔵の障害を起こしやすくなるという危険性が伴います。それに、低体温療法で推奨されている体温はせいぜい32から33度程度であり、22度などというのは常識的には考えられません。

 この記事を報道した毎日新聞によりますと、一部の専門家は「冬眠」ではないかとみているそうです。

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