医療ニュース

2010年1月5日(火) 死亡数過去最多で人口減が加速

 12月31日、厚生労働省は2009年の「人口動態統計の年間推計」を発表しました。(報道は1月4日の共同通信など)

 発表によりますと、2009年に日本国内で生まれた新生児は、2008年より約22,000人少ない1,069,000人で2年ぶりの減少となっています。(2008年はうるう年効果で微増しています) これは、記録の残っている1947年以降では、2005年の1,062,530人に次いで少ない数字となります。

 一方、死亡数は約2,000人増の1,144,000人で、こちらは9年連続の増加となり1947年以降最多となります。死因は、例年同様、がん(344,000人)、心臓病(179,000人)、脳卒中(121,000人)が上位を占めています。

 出生数から死亡数をひいた「自然増減数」は、マイナス75,000人で、マイナス幅は前年のおよそ1.46倍となり、日本の人口減が一段と加速していることを示しています。さらに、厚生労働省は今後も人口の減少幅拡大は続くと予想しています。

 また、婚姻は714,000組(前年より12,000組減少)、離婚は253,000組(前年より2,000組増)と推計されています。

 尚、実際のデータを基にした2009年の人口動態統計(概数)は6月に公表される予定です。

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 人口が減って、婚姻が減少し出生数も低下する・・・。これが日本の人口動態の特徴ということになります。今後、婚姻数や出生数が大きく増える要因は見当たりませんから、人口減の実態をきちんと受け止めた上で、これからこの国はどのような社会を目指すのかを考えるべきでしょう。

(谷口恭)

参考:医療ニュース2009年6月5日「人口自然減は過去最大に」

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