2013年9月30日 月曜日

2013年9月30日 デキサプリンを飲まないで!

 ダイエット目的の危険なサプリメントがときどき問題になりますが、最近注目されているのが「デキサプリン」です。

 2013年9月17日、厚生労働省は各地域の衛生主管局宛てに「健康食品(デキサプリン)の取り扱いについて」というタイトルで注意喚起をおこないました(注1)。

 厚労省は、オランダ食品・消費者製品安全局(VWA)からの情報に基づき注意喚起をおこなっています。VWAによりますと、デキサプリンを服用し重篤な副作用が生じた例が受理しただけで11例にのぼるそうです。副作用は、動悸、胸痛、嘔気、頭痛などですが、なかには心停止もあるそうです。

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 ダイエット効果を謳ったサプリメントに危険なものが少なくないことは過去にもお伝えしたことがあります。それらに含まれていたのは、国内未承認の医薬品成分「シブトラミン」や甲状腺ホルモンである場合が多く、大変危険であるのは明らかでした。

 今回オランダの当局が発表した「デキサプリン」が薬理学的にどのようなものなのかよく分からないのですが(正式な文書はオランダ語で書かれています・・)、報告された副作用が動悸、嘔気、頭痛などであることを考えると、シブトラミンや甲状腺ホルモンに似たようなものではないかと推測できます。これら以外の副作用としては、発汗過多やイライラ感、不眠なども起こりうるでしょう。

 心停止になった人がそのまま死亡したのかどうかは厚労省の文書からは分かりませんが、このようなサプリメントを摂取すると命の危険が脅かされることもあるということは充分に知っておく必要があります。

(谷口恭)

注1:厚労省の注意喚起は下記で閲覧することができます。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/dl/dexaprine.pdf

参考:
医療ニュース2007年3月23日「ダイエット用食品から未承認医薬品検出」

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2013年9月20日 金曜日

第121回 肌が白くなる病気のいろいろ 2013/9/20

 カネボウなどの一部の化粧品メーカーがスキンケア製品に配合していたロドデノールが肌を白くすることが判り現在大変な問題になっています。一部のマスコミがこの副作用を過剰に報道していることもあり、不安を抱えている人も少なくないようです。(詳しくは下記医療ニュースを参照ください)

 一般に肌が白く抜ける現象を「白斑」と呼びます。白斑には様々な原因があり、そのひとつが今回のロドデノールのように、何か物質に触れることによって生じるタイプの白斑です。きちんとした病名があるわけではありませんが、病名をつけるとすると「化学物質性白斑」くらいになるかと思います。

 さて、今回は「肌が白くなる疾患」についてまとめてみたいと思います。肌が白くなる疾患には様々なものがあり、簡単に治るものから、生涯つきあっていかなければならないものまで様々です。また白さの程度も様々で、周囲の皮膚と比べると少し白いかな、というものから、明らかに白くて目立って外出もためらわれる、というものまであります。

 まずは軽症のものから紹介していきましょう。夏になると増える疾患に「癜風(でんぷう)」と呼ばれるものがあります。これはマラセチアという真菌(カビ)による感染症です。マラセチアは誰の皮膚にも存在しているいわゆる常在(真)菌なのですが、汗をかいて真菌が増殖しやすい環境になると一気に仲間を増やして皮膚の色を変色させます。

 通常、癜風は痛みも痒みも伴いません。そして発症部位は、手足など自分で見つけやすいところではなく、胸や背中、首のうしろなど、改めて鏡をみないとわかりにくいところですから、医療機関を受診するのはそれなりに進行してからであることが多いと言えます。

 癜風は、色が白く抜けるタイプ以外にも、赤くなるタイプや黒っぽくなるタイプのものもあります。一度発症すると、汗をかく季節になると必ず出るという人もいます。(実は私も20年以上ほぼ毎年この癜風が出現します。しかしこの後述べるようにすぐに治ります)

 癜風は診断も治療も簡単です。疑えばその部分をピンセットやセロテープを使って検体を採取し(痛くありません)、顕微鏡で癜風そのものを確認すれば確定診断がつきます。薬は軽症であれば外用薬だけ、やや重症化していれば飲み薬を1週間程度併用すればまず間違いなく治ります。その後は再発を防ぐために、マメにシャワーをするようにしてもらいます。

 癜風は夏に患者さんが増えますが、一年を通してときどき相談されるのが「老人性白斑」と呼ばれる治療の必要のないタイプの白斑です。「老人性」という名前がついていますが、実際は早ければ30代から生じます。大きくてもせいぜい1センチ未満で痛くもかゆくもありません。境界は不鮮明でよく見ないとそれほど目立ちません。相談されるのは男性よりも圧倒的に女性に多いのですが、これは女性に多いからではなくおそらく女性の方が気になるからでしょう。治療は不要です。気になる人にはコンシーラーなどでメイクするよう助言しています。

 子供の顔が部分的に白くなれば単純性粃糠疹を疑うことになります。これは別名「はたけ」と呼ばれるもので頬部にできることが多いと言えます。通常かゆみはないかあっても軽度ですし、境界不鮮明でそれほどくっきりと目立つわけではありませんので放置しておくことが多いと言えます。アトピー性皮膚炎があると生じやすいと言われています。アトピーがあると鱗屑(りんせつ)と呼ばれる粉がふいたような状態になりやすく、ここを強くこすると余計に色が薄くなりますから、触りすぎるのはよくありません。

 日常の診療で比較的よく遭遇して難治性の肌が白くなる病気は「尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)」と呼ばれるものです。別名「しろなまず」とも呼ばれます。尋常性白斑は日本人の1~2%に生じると言われており決して珍しい病気ではありません。マイケル・ジャクソンもこの病気に罹患していました。

 尋常性白斑の原因は免疫異常であると言われています。また他の疾患を合併していることもあり、実際に尋常性白斑から甲状腺異常や膠原病が見つかることもあります。また円形脱毛症を合併することは少なくないような印象があります。治療は、ステロイド外用のみで治ることもありますが、重症化していくこともしばしばあります。

 急速に進行していくような場合にはステロイド内服を使うこともないわけではありませんが、ステロイドは長期で内服すべきではありませんし、使用量が増えていくことも避けなければなりませんから、多くの場合においてあまり現実的な治療ではありません。

 ここ数年で普及してきているのは「ナローバンドUVB」と呼ばれる紫外線を当てる治療法です。大病院の皮膚科であればこの治療がおこなえる機械を置いてあるのが普通ですが、最近はクリニックでも置いているところが増えてきています。(当院には置いていませんが・・) 

 では、ナローバンドUVBで尋常性白斑が何事もなかったかのように完全に治るかというとそういうわけではありません。治療には長期間を要しますし、症状が改善したとしても患者さんが満足のいくレベルまでは届かない場合もあります。では、そのような場合どうするのかと言うと「化粧品」を使います。カモフラージュメイクと呼ばれるメイクが有効で、一部の化粧品メーカーが積極的に開発しています(注1)。

 日常よく診る「肌が白くなる病気」でもうひとつおさえておきたいものがあります。それはきちんとした病名があるわけではありませんが、「炎症後の色素脱失」とでも呼ぶべきものです。アトピー性皮膚炎などで慢性の皮膚の炎症があると、ときに一部が白くなることがあります。また、何らかの物質で「かぶれ」を起こすと、その治癒後に肌の一部が白くなることもあります。「炎症後色素沈着」と呼ばれる炎症の後に色素沈着が残ることはよく知られていますが、その逆に色が白くなることもときどきあるのです。

 何か物質に触れることによって起こる白斑をまとめてみたいと思います。ロドデノールが一躍有名になりましたが、このいわば「化学物質性白斑」とでも呼ぶべき原因物質で比較的多いのがハイドロキノンです。ハイドロキノンは美白剤として有名で一般の化粧品にも低濃度で含まれていることもあります。医療機関で処方するのは化粧品よりも高濃度であり、たしかに高い効果は期待できるのですが、色が白くなり過ぎてトラブルになることもあるのです。

 また、ステロイドの副作用としての色素脱失もあります。ステロイドの副作用に色素沈着がある、と世間では”噂”されているようですが、これは間違いです。(ちなみに、このような”噂”があるのは世界広しといえども日本だけだそうです) ステロイドを外用して色素沈着が起こるのは、ステロイドによるものではなく皮膚の炎症の後の色素沈着です。しかし、ステロイドの副作用で色素脱失があるのは事実です。

 産業医学の分野では、フェノール化合物による色素脱失(白斑)が有名です。特にp-t-ブチルフェノール(PTBT)と呼ばれる物質はよく知られており、過去には多くの労働者が白斑の被害に合っています。以前は粘着テープなどの原料として用いられていたそうです。

 肌が白くなる病気は教科書的には今回述べた以外にも複数あります。例えば先天性の「眼皮膚白皮症」や、眼症状を伴うことの多い「Vogt-小柳-原田病」などは、医師であれば知っておかなければならない(医師国家試験対策には必須です)疾患です。しかし、日常の診療で目にする機会はあまりありません。

 さて、ロドデノールに話を戻したいと思います。現時点ではロドデノールは「化学物質性白斑」とでも呼ぶべき白斑でありメカニズムは不明です。(PTBTは色素細胞に対する毒性作用が指摘されていますがロドデノールでははっきりしていません)。もしもロドデノールの白斑が、上に述べた炎症の後の一次的な色素脱失であるならばロドデノールの使用をやめれば何もしなくても治っていくはずです。色素細胞に毒性があるなら、何もしなければ治らない可能性もあります。その場合、ナローバンドUVBは治療の選択肢となるでしょうが、有効性は現時点では不明です。

 白斑はロドデノールで有名になりましたが、実際の臨床の現場では「色が白くなりました」と言われて受診される原因は様々です。気になることがあればかかりつけ医に相談してみてください。

注1:カモフラージュメイクに積極的に取り組んでいる代表的なメーカーは
GRAFA(http://www.grafa.jp/individual/
資生堂(パーフェクトカバー)(http://www.shiseido.co.jp/pc/
マーシュフィールド(http://www.marsh-f.co.jp/
などです。
一部の大学病院の皮膚科外来では、白斑の患者さんのためのメイクアップ外来をおこなっています。またリハビリメイクという言葉が有名になったかづきれいこさん(http://www.kazki.co.jp/rehabilimake/)は白斑のメイクにも積極的に取り組んでおられます。

参考:
トップページ:ロドデノール含有化粧品が原因の白斑
医療ニュース:2013年9月13日「ロドデノールの被害に対する”誤報”」
はやりの病気第58回(2008年6月)「カビの病気1(癜風・水虫)」

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2013年9月20日 金曜日

第128回 同じ時間に起きて同じ時間に寝るということ 2013/9/20

 7つの生活習慣の改善で脳卒中のリスクが大幅に減少する・・・。

 これは医学誌『Stroke』に今年(2013年)掲載された論文(注1)で発表されたものです。この研究については日本の一部のマスコミも取り上げていましたので、すでに知っているという人も多いでしょうが、ここで簡単に振り返ってみたいと思います。

 7つの生活習慣とは、①血圧、②脂質(コレステロール)、③血糖、④BMI(体重÷身長の2乗)、⑤運動、⑥食事、⑦禁煙、です。調査の対象は、45歳以上のアフリカ系および白人の米国人、合計22,914人です。7つの生活習慣それぞれに点数をつけて脳卒中の罹患との関係を調べると、これら7つの生活習慣が適切であれば脳卒中になりにくいことが分かった、というのが研究の結論です。

 この研究結果を聞いて、「なるほど、これはすごい研究だ!」と思える人はそう多くないでしょう。ここで言われている「7つの生活習慣」というのはどれも真新しいものではなく、「そりゃそうでしょ。今さら言われなくてもわかってますよ」と言いたくなるものばかりだからです。

 適正体重を維持して、食事内容に気をつけて、タバコを吸わず、運動を続ける、血圧や血液検査(血糖値、コレステロール)は定期的に測定して必要があれば薬を飲む、と、これだけやっていれば、「そりゃ脳卒中も防げるよな・・・」と感じてしまいます。

 私自身もこの論文をみたときに、大規模調査は大変だったろうけれど結果は別段驚くものでもないし・・・、と感じました。もしもこの調査で、例えば「タバコを吸っていても運動を週10時間以上すればリスクは帳消しになる!」とか、「食事の内容に気をつけていれば体重はいくら増えてもOK!」、など常識をくつがえすような結果であれば興味を持てるのですが・・・。

 しかし私はこの論文に価値がないと言っているわけではありません。禁煙、運動、食事などが結局は健康への確実な対策であることを再認識させられた、ということで意味のある研究だと思っています。つまり、「〇〇さえすれば・・・」などという安易な健康法は存在しないことを改めて教えてくれた研究というわけです。

 そして、これまた当たり前と言えば当たり前なのですが、私が日々診ている患者さんのことを考えてみても、これら7つの生活習慣改善で健康になることは間違いありません。

 禁煙と減量、というのを同時におこなうのは極めて困難なのですが、まずはどちらかに取り組んでもらい、時期をみてもう一方の対策をとり、運動を続けてもらうと、そのうちに血圧も血液検査の値も正常になり、一時は毎月受診してもらっていたのが年に一度でOKになった、ということも珍しくありません。そして、この7つの生活習慣を改善することにより防げるのは何も脳卒中だけではありません。心筋梗塞や生活習慣病のほぼすべて、そして多くの悪性腫瘍に対しても有効なのは間違いありません。

 というわけで、私が言いたいのは、「これら7つの生活習慣改善は当たり前のことで、言われなくてもわかってますよ、というものだけど、それでもこの地味な生活改善対策に勝るものはない」、ということです。

 そして、前置きが長くなりましたが、これら7つの生活習慣に加えて、私はもうひとつの生活習慣を提唱したいと考えています。それは、「毎日同じ時間に起きて同じ時間に寝る」というものです。

 「そりゃ、そんな生活したら健康になるでしょ。言われなくてもわかってますよ」と言われそうですし、『Stroke』の7つの生活習慣よりもさらに”地味”な習慣ではありますが、これはある意味では7つの生活習慣よりも重要ではないかと私は思っています。というのは、毎朝同じ時間に起きて規則正しい生活をすると、暴飲暴食が防げて、適正体重が維持できて、少しの努力はいりますが1週間の生活プランに運動の時間を組み入れいることができて、その結果、検査値も改善していくからです。

 例えば、30代のある女性患者さん(仮にMさんとしておきます)は、軽度の肥満と高血糖、高コレステロールがあり、失業中であるということもあり、好きな時間に起きて好きな時間に寝る、という生活をしていました。それが、仕事(それも彼女が以前から切望していた仕事)が決まり、朝5時半起きの生活となりました。職場の女性がほぼ全員スリムな体型をしていることから自身もダイエットに取り組む気になり、週に3回フィットネスクラブに泳ぎに行くようになり、さらに禁煙にも成功し半年後には通院の必要がなくなったほどです。

 このケースでは「新しい仕事」がMさんの生活習慣を改善したわけですが、それは「同じ時間に起きて同じ時間に寝る」ということを心がけたからでもあるわけです。また、Mさんがよかったのは、休日も同じ時間に起きてその時間を有効に利用していたということです。

 『Stroke』の研究は、脳卒中という生活習慣病に対してのリスクを調べているわけですが、この「同じ時間に起きて同じ時間に寝る」という習慣は、脳卒中などの生活習慣病に有効であるだけではありません。これを習慣にすることによって劇的に症状が改善する疾患が少なくとも2つあります。

 1つは片頭痛です。Mさんが私の元を受診したのは片頭痛がきっかけで、最初は鎮痛剤が効かずに苦労していたのですが、就職が決まり規則正しい生活をするようになると、あれほど苦痛だった片頭痛がほとんどなくなったのです。実は、Mさんの就職が決まって朝が早くなると聞いたときに、私は「休日も早く起きるようにしてください。うまくいけば片頭痛からも解放されますよ」と助言しておいたのです。

 片頭痛は寝不足がリスクになりますが、寝過ぎもリスクになります。休日の朝、寝坊をして起きたら頭痛、というのはよくありますし、昼寝をして起きたら・・・、という場合もあります。お盆明けに片頭痛の患者さんが増えるのは、旅行や帰省で生活が乱れたり、あるいは新幹線の中で寝てしまったり、ということも原因になっています。

 もうひとつ、「同じ時間に起きて同じ時間に寝る」ことで症状が大きく改善するのを期待できる疾患があります。それは「うつ病」です。うつ病といっても症状の内容や重症度はそれぞれですし、典型的なうつ病は朝がしんどいですから、朝早く起きるのは困難なことも多いのですが、それでも同じ時間(昼でも夜でも)に起きて、同じ時間に寝るようにすることを心がければ症状が次第に改善していくこともあるのです。

 うつ病があって引きこもっている人はえてして生活が不規則になっています。朝が起きられずに昼頃まで寝ていて、夕方になってまた眠たくなってうたた寝をして、夜には目が覚める、そして睡眠薬を使うけれども眠れなくて、翌日の昼に起きると身体がダルくて、眠ってはいないけれど横になっていると時間が過ぎていって・・・、と悪循環に入り込み、こうなると社会復帰が遠のきます。無理をしてはいけませんが、可能なら、それは何時でもいいですから、同じ時間に起きて同じ時間に寝る、昼寝をするなら短時間に、という習慣を守るようにすれば、それだけで精神症状が改善していくこともまあまああります。

 休日の朝は二度寝をするのが楽しみ・・・、週末には夜更かししたい・・・、私自身もこのように思うことがありますし、特に週末の夜更かしはこれまでさんざんしてきましたが、現在はできるだけ同じ時間に起きて同じ時間に寝るということを実践するようにしています。

 深夜にも働いている医療者には申し訳ないのですが、現在の私は、夜勤をしておらず、夜中に病棟や救急外来から呼び出されたりすることもありません。二度寝したいな・・と感じる休日の朝は、前夜から寝ずにがんばっている医療者のことを思い出して早起きするようにしています。

 みなさんも、この「同じ時間に起きて同じ時間に寝る」ということを第8番目の習慣として考えてみてはいかがでしょうか。

注1:この論文のタイトルは「Life’s Simple 7 and Risk of Incident Stroke」で、下記のURLで概要を読むことができます。
http://stroke.ahajournals.org/content/44/7/1909.abstract?sid=7bee462d-05f0-40e7-896c-b64685f8ac6e

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2013年9月13日 金曜日

2013年9月13日 ロドデノールの被害に対する”誤報”

 塗ると色が白く抜ける「白斑」を起こすという理由で、カネボウなどの化粧品会社が自主回収を開始したというニュースは先日お伝えしました。(下記医療ニュース参照)

 自主回収は2013年7月上旬から始まり、2ヶ月経過した9月上旬で、白斑を訴えている人が1万人を超えているそうです。

 この事件については各マスコミも頻繁に取り上げており、特集番組も組まれているようです。しかし、マスコミの報道には偏りがあるようで、例えば2013年9月2日に放送されたNHKの「クローズアップ現代」では、視聴者に誤解を与える表現が少なくなく、ロドデノール含有化粧品の安全性に関する「特別委員会」が反論をおこないました。

「クローズアップ現代」の”誤報”に対する「特別委員会」の反論は以下のようになります。

①「1年経っても治らない」との報道について

多くは化粧品使用中止後8週間で明らかな改善がみられている。2年経過しても白斑が残っている症例が数例あるのは事実だが、これらも原因を突き止めて治療をおこなうことは可能。

②「2割の患者しか治らない」との報道について

現時点でのカネボウ社の見解では「完治に近い人が2割いる」であり、「2割の患者しか治らない」わけではない。現時点では化粧品を中止しきちんと経過を追えている症例数が少ない(ので統計的な数字は算出しにくい)。(化粧品自主回収から2ヶ月しかたっていないのですから当然です)

②「色をつくる細胞がなくなっている」という報道について

実際に皮膚を生検してみると、多くの症例で色をつくる細胞(メラノサイト)は残っている。(生検とは皮膚組織を一部採取して、どのような細胞が存在しているのか顕微鏡で調べる検査のことです)

 現時点での治療について委員会では、ステロイドやタクロリムスの外用、トラネキサム酸やビタミン剤の内服、光線療法などについて言及しています(注1)。

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 特別委員会の委員長は藤田保健衛生大学の松永佳世子先生です。私は皮膚科関連の学会などで過去に何度も松永先生のご講演を拝聴していますが、いつも深い感銘を受けます。松永先生は「茶のしずく」などの小麦アレルギーの調査の際にも大変ご活躍されています。(当院は「茶のしずく」については協力施設としてお手伝いさせていただきましたが、「ロドデノール」については現在パッチテストに対応していないことや光線療法の設備がないことなどから他施設を紹介させてもらっています)

「クローズアップ現代」への反論で松永先生が最も強調されているのが、患者さんに対する「不安にならないで!」というメッセージです。反論の文書の冒頭に「(マスコミの心ない)言葉に深く傷付き、不安になられたのではないでしょうか。心配しております」と記載されています。何よりもまず患者さんの立場にたった視点から対処されていることが伝わってきます。

 ロドデノールの被害に会われた方は大変つらい思いをなさっているかと思いますが、委員会の先生方や、実際に患者さんを診ている専門の先生方は一生懸命に取り組まれていますのでどうか不安にならないでください。

(谷口恭)

注1:これらの治療は患者さんの判断でおこなうのではなく医師の指導の下でおこなうべきです。現在当院では対応していませんが、適切な医療機関を紹介しますので、当院にかかりつけ医の方でロドデノールの被害に会われた方は相談ください。(メールで相談されてもかまいません。また適切な医療機関をご存じであれば当院への連絡なしに直接受診されてもかまいません)

参考:医療ニュース2013年7月6日「カネボウなどの化粧品の一部で白斑のトラブル」

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2013年9月10日 火曜日

2013年9月号 幸せの方程式

 誰もみな自らの幸せを追求している、ということに異論を唱える人はそう多くはないでしょう。では、「あなたにとって幸せとは何ですか?」と聞かれたとすれば何と答えるでしょうか。

 日本国憲法第13条には「幸福追求権」というものがあり、誰もが幸せを求める権利が保障されています。しかし憲法には「幸せとは何か」についての記載が(当たり前ですが)ありません。「幸せ」というものは、法律上定義されるものではありませんし、法律上でなくとも、何を持って幸せとするかを定義付けすることはできません。つまり、月並みな言い方ですが、幸せとは人それぞれ、という以上のことは言えないのです。(ですから、「あたしの幸せは憲法で保障されているはずなんだから国はあたしを幸せにする義務がある」、などと言う人がときどきいますが、このような考えはお門違いもいいとこです)

 一見わかりやすいようで実はわかりにくいこの「幸せ」について学術的に思考してきた人たちは大勢います。人文科学、とりわけ哲学の領域では「幸せ」は最も根源的なテーマのひとつであり、古今東西大勢の学者が思索に耽り考えを述べてきました。

 現在においても「幸せ」が人文科学的に語られるときに必ず引き合いに出されるのがアリストテレスの唱えた「エウデモニア(eudaemonia)」という概念です。エウデモニアという哲学用語について、きちんと人文科学的に定義付けようとすると学術的言葉の”深み”にはまってしまってわけがわからなくなりますから、とりあえずは「エウデモニア型の幸せとは、即時的な快楽ではなく、生きがいや夢につながるもの、そして道徳的に善とされている行為」と簡略化してさしつかえないと思います。

 このエウデモニアに対して用いられるもうひとつの「幸せ」はヘドニック(hedonic)と呼ばれるもので、これは簡単に言えば「目の前にある快楽」のことです。人文科学の世界では「ヘドニック・トレッドミル(hedonic treadmill)」という言葉がしばしば用いられます。これは、トレッドミル(スポーツジムにあるランニングマシーン)にたとえて、快楽が得られるとそのうち飽きてきてさらに前に進もうとするけれど、結果的にまったく前に進めていない、ということを表しています。

 前置きが長くなりましたが、今回お話したいのは、この対極にある2つの幸せ、エウデモニアとヘドニックの違いが遺伝子レベルで解明された、という大変興味深い研究についてです。しかし、それを述べる前に、私の知人の「幸せ」について紹介したいと思います。

 私の知人にはいろんなタイプの人がいますが、この「エウデモニア-ヘドニック」を軸に考えてみると、極端にエウデモニアの人もいれば、その正反対の、ヘドニックそのもの、という人もいます。そして、改めて自分の周囲のことを考えてみると、私が10~20代のときはどちらかというとヘドニックな友人・知人が多く、医師になってから、そして40歳を超えてからはエウデモニアに傾いている友人・知人が身の周りに多いような気がします。ここでは極端にヘドニックな私の知人2人を紹介したいと思います。(ただし本人が特定できないように若干のアレンジを加えています)

 1990年夏、当時21歳の私がある会社の就職説明会で知り合った北村君(仮名)の信条は「そのときにやりたいことをやる」というものでした。そのとき食べたいものを食べ、そのとき遊びたい女の子と遊び(実際、北村君は”超”のつくほど男前で、放っておいても女性が寄ってくるという感じでした)、そのとき行きたいところに行くという生活をしていました。夜中に突然愛車のBMWで東京に行くというようなライフスタイルが気に入っている、と言っていました。いずれ親の会社をつぐので、就職はそれまでの準備期間のようなもの、仕事はできる範囲でがんばるつもりだけど残業や休日出勤はあり得ない、と話していました。

 1999年秋、当時30歳の私があるアルバイト先で知り合った関原さん(仮名、当時32歳の男性)は、アルバイトでまとまったお金ができるとアジアで”まったり”という生活を続けていました。海外旅行が好きな人には、各地の遺跡や文化財をみたりとか、バックパックを背負ってバスでアジア横断をしたりとか、そのような活動的な人もいますが、関原さんの場合は、プノンペンやバラナシなどの安宿にこもり、一日中ダラダラと、タバコと酒と、あるいは大麻を吸って過ごすそうです。「定職に就くことは考えないんですか」という私の質問には、「今の生活が自分に向いている。好きなことをやって60歳くらいで死ぬのが幸せ」と話していました。

 医学誌『Proceedings of the National Academy of Sciences』2013年7月29日号(オンライン版)に掲載された論文(注1)によりますと、2つの対極的な幸せには遺伝子の発現に差異があることが判ったそうです。

 この研究では健康な成人80人が対象とされています。対象者の遺伝子発現の様子を調べると、エウデモニア型幸福を追求する人では、免疫に関与する遺伝子に発現が強くみられ、炎症惹起に関与する遺伝子はあまり発現していなかったそうです。一方、ヘドニック型幸福を追求する人では、エウデモニア型の人とは正反対に、炎症の遺伝子の発現が高く、免疫系の発現は低かったそうです。これはすなわち、エウデモニア型の人は、免疫力がパワーアップされ健康を維持できることを示唆しています。その逆に、ヘドニック型の人では、ストレスを受けたときと同様の遺伝子が発現し身体に悪影響を及ぼす可能性があるということになります。

 この研究が興味深いのは、同時に2つの幸福追求のタイプの「うつ傾向」についても分析がおこなわれているということです。結果は、エウデモニア型でもヘドニック型でも「うつ傾向」は低く、幸福を感じていることについてはほぼ同じであることが判ったそうです。
 
 これらをまとめると、エウデモニア型であろうがヘドニック型であろうが、幸福を追求している人はうつ傾向が少なく幸福感の自覚がある。しかし、ヘドニック型の場合は、遺伝子レベルではストレスを受けたときと同じような状態になっている(のでよくない)。つまり、精神的にも身体的にも最も優れているのはエウデモニア型の幸福を追求する人であり、アリストテレスは正しかった!、ということになります。

 エウデモニア型幸福を追求する人は、この結果を聞くと嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。実は私もそのひとりです。

 今から21年前、当時25歳の私が、会社を辞めて医学部受験をする、と宣言したとき、賛同してくれた人は周囲にひとりもいませんでした。「会社に不満がないんやったらほどほどに人生楽しめたらそれでいいんじゃないの」という人ばかりで、私が「受験に失敗してこのような会社員の生活に戻れなくても、いや、そのまま社会復帰できなくても、もっと言えば、努力半ばで死ぬようなことがあったとしても、それでも勉強したい」、と言うと、ほとんどの人が「バカじゃないの?」という態度をとりました。

 私が正しかった、と言いたいわけではありません。また、私はエウデモニア型だから健康だとか長生きできるんだと思っているわけでもありません。この研究自体が小規模ですし、この研究から「さあ、みなさん希望と目標をもって努力して、エウデモニア型幸せを求めましょう」と言うには時期尚早だと思います。ヘドニック型の人も幸福感を自覚しているのは事実であり、誰もそれに口出しすることはできません。

 現在の私の周りには私などよりもずっとエウデモニア型の人がたくさんいます。私財を投げ打って困窮している人たちに支援活動をおこなっている人、障がいを抱えた家族を必死に支えていることに生きがいを感じている人、休日を返上して障がい者の施設を訪問するような人などもいます。今回の研究が正しいと考えると、このような人たちは大変だろうけど幸福感を自覚し健全な遺伝子が発現しているのかな、と思えて嬉しくなってきます。

 先に紹介した北村君はその後、親の経営する会社が倒産し北村君自身も消費者金融にまで手をだして、という噂を聞くのですが、当時の友達は誰も連絡がとれなくなっています。関原さんは暴飲暴食がたたり糖尿病で入院しました。退院後、再び暴飲暴食を繰り返しているそうです。60歳で死ねればいい、が今も口癖ですが、もっと短命に終わるかもしれません。

 どのような生き方をするかは各自の自由であり、私はやみくもに「いきがいを持て」とか「他人に貢献せよ」、「ヘドイックを捨ててエウデモニア型になれ」などと言いたいわけではありません。そもそもすべての人をエウデモニア、ヘドイックのどちらかに単純に2つに分類できるわけではありません。多くの人が中間であるか、少しどちらかに傾いているという程度でしょう。

 自分にとっての幸せは何なのか・・・。そのようなことを考えることがあるならば、今回の遺伝子発現についてのこの研究、つまりエウデモニア型幸福を追求するときには免疫力がパワーアップする(可能性がある)という事象を参考にしてみるのもいいでしょう。たった1つの研究に人生を左右される必要はありませんが、「幸せ」について考えるときのヒントくらいにはなるのではないでしょうか。

注1:この研究のタイトルは「A functional genomic perspective on human well-being」で、下記のURLで全文を読むことができます。
http://www.pnas.org/content/110/33/13684.full?sid=38d5ff31-0e27-4e9b-bcfe-fb609bfc7e05

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2013年9月4日 水曜日

9/4 長時間1回と短時間3回、有効なウォーキングはどちら?(その2)

  糖尿病(もしくはその予備軍)の人がウォーキングをするなら、長時間1回よりも短時間3回の方が有効である、という研究結果を以前紹介しました。(下記医療ニュースを参照ください)

 ところが、これとまったく正反対の研究結果が発表されましたので報告します。(尚、この発表は学会での発表であり、まだ論文になっているわけではありません。しかし、最近ここでお知らせした結果とまったく正反対であるためにあえて取り上げることにしました)

 1日に15分間の散歩を3回行うよりも1回45分間の持久運動の方が血糖値の改善に有効である・・・・。

 これは2013年6月21日~25日に米国シカゴで開催された第73回米国糖尿病学会で、オランダMaastricht大学のJan-Willem van Dijk氏が発表した研究結果です。(この報道は医学系サイト「日経メディカルオンライン」2013年8月19日号に掲載されました)

 この研究の対象となったのは、2型糖尿病の男性20例(平均年齢64歳、平均BMI 29.5、平均HbA1c 6.9%)で、コントロール日(ウォーキングなし)、毎食後15分間のウォーキングを3回する日、45分間の持久運動を1回おこなう日を設けて血糖値がどのように変動するかが測定されています。

 日内血糖変動をみてみると、1日のうちで高血糖状態だった時間は、コントロール日では6時間51分だったのに対し、45分間の持久運動日では4時間47分と有意に減少しています。一方、毎食後15分間のウォーキングを3回する日では、6時間2分とコントロール日とほとんど差はなかったようです。平均血糖値でみてみても、45分間の持久運動日ではコントロール日よりも有意に減少したのに対し、毎食後15分間のウォーキングを3回する日ではほとんど下がらなかったようです。

 しかし、食後の血糖値上昇の程度については、45分間の持久運動日だけでなく毎食後15分間のウォーキングを3回する日でも有意に減少したそうです。また、食後のインスリンの値も、コントロール日と比較すると、45分間の持久運動日でも毎食後15分間のウォーキングを3回する日でも有意に低下したようです。

 これらの結果に対し、発表者は、「血糖コントロールの改善には、ある程度のまとまった量の身体活動が必要かもしれない」とコメントしたそうです。

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 下記医療ニュースでお伝えした研究結果と丸々正反対であることが興味深いといえます。両方の研究とも対象者が10人、20人と少なく、現時点ではどちらが正しいとは言えないと考えるべきでしょう。

 しかし、ひとつだけあきらかなことがあります。短時間の運動を繰り返すにしても、長時間の運動を一度だけやるにしても、まったく運動しないよりははるかに血糖値改善効果があるのは間違いないということです。

 短時間を3回、長時間を1回などと決めてしまうのではなく、まずはどちらでもいいので長続きして楽しくできる方法を各自選べばいいのではないかと思います。そして、これは糖尿病(またはその予備軍)の人たちだけにあてはまるわけではなく、体重を減らしたい、あるいは健康を維持したいと考えているすべての人にいえることです。

(谷口恭)

参考:医療ニュース2013年7月3日「長時間1回と短時間3回、有効なウォーキングはどちら?」

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2013年9月2日 月曜日

9/2 コーヒーの飲み過ぎで死亡リスク増加?

 コーヒーは、様々なガンの予防になり、高血圧や糖尿病のリスクを軽減させる、など、最近は「コーヒーは身体によい」という研究が相次いでいます。従来懸念されていた胃などへの悪影響もないという研究(下記医療ニュース参照)も発表され、コーヒーはいいことずくし、というような流れにありますが、米国でコーヒーの否定的な研究が発表されましたので報告いたします。

 55歳未満の人は、1日4杯以上のコーヒー摂取で全死亡リスクが上昇する・・・

 これは米国サウスカロナイナ大学公衆衛生学校のJunxiu Liu氏らによる研究結果で、医学誌『Mayo Clinic Proceedings』2013年8月19日号(オンライン版)に掲載されています(注1)。

 この研究の対象となったのは、43,727人のアメリカの一般住民です。(年齢は20~87歳。男性33,900人、女性9,827人です) 調査期間は1971年2月から2002年12月で、コーヒーの摂取量を含む生活習慣、本人と家族の病歴などが調べられています。コーヒーの摂取量については、「摂取しない」「1週間に7杯未満」「1週間に8~14杯」「1週間に15~22杯」「1週間に22~27杯」「1週間に28杯以上」の6つのグループに分類されて解析されています。

 調査期間中(中央値は17年)に死亡したのは2,512人(男性87.5%)で、そのうち32%が心筋梗塞など心血管系のものだったそうです。

 コーヒー摂取量と死亡の関係を分析すると、55歳未満では、男女ともコーヒー摂取が週に28杯以上になると全死亡のリスクが有意に上昇していたようです。週28杯以上(1日4杯以上)摂取する55歳未満の男性の全死亡のリスクは、コーヒーをまったく摂取しないグループに対し1.56倍、女性では2.13倍とされています。

 一方、55歳以上であれば、男女ともに摂取量と全死亡の間に有意な関連は認められなかったようです。

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 コーヒーが身体によい、とする研究では、量が多ければ多いほどよい、とするものが多いようですから、この研究は過剰摂取に警告を鳴らすものとして注目すべきでしょう。しかし、週に28杯というのはかなり多いような気がしますが、米国では(日本でも?)週に28杯以上ものコーヒーを飲んでいる人はそんなに大勢いるのでしょうか。

 ちなみに私もコーヒーは大好きでけっこう摂取している方だと思うので、週あたり何杯飲んでいるか振り返ってみました。平均すると、診療がある日が1日4杯、診療がない日で1日2~3杯で、だいたい週あたり25杯であることがわかりました。週に28杯以下ですから死亡リスクの上昇は考えなくていい、とみなしたいと思います。

 たったひとつの研究に影響を受けすぎるのは問題ですが、コーヒーに関する研究はこれからもどんどん発表されていくでしょうから、みなさんも、日頃どれくらい飲んでいるのかを把握しておくのはいいかもしれません。

(谷口恭)

注1:この論文のタイトルは、「Association of Coffee Consumption With All-Cause and Cardiovascular Disease Mortality」で、下記のURLで全文を読むことができます。

http://www.mayoclinicproceedings.org/article/S0025-6196%2813%2900578-8/fulltext

参考:
医療ニュース2012年10月1日「コーヒーは消化管疾患と無関係」
医療ニュース2013年4月18日「コーヒーでも緑茶でも脳卒中のリスク低減」
医療ニュース2013年1月8日「コーヒーで口腔ガン・咽頭ガンの死亡リスク低下」
医療ニュース2012年12月3日「コーヒーも紅茶も生活習慣病に有効」
はやりの病気第22回(2005年12月) 「癌・糖尿病・高血圧の予防にコーヒーを!」   
はやりの病気第30回(2006年4月) 「コーヒー摂取で心筋梗塞!」

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