2013年7月26日 金曜日

2009年4月4日(土) 保険のない高校生が4367人

 以前に、「親が保険料を滞納しているため医療機関にかかれない子供が増えている」というニュースをお伝えしましたが、こういった事態をなくすために改正国保法が4月1日に施行されます。これは、親の保険料滞納で無保険となった「義務教育以下の子供」を救済することを目的としています。

 「義務教育以下の子供」というのは中学生以下ということですから、高校生は救済の対象となりません。では、保険がなく医療機関にかかることのできない高校生はどれくらいいるのかというと、毎日新聞の全国調査では、少なくとも全国330自治体で4,367人になることが判りました。(報道は4月1日の毎日新聞)
 
 この調査は、1,792の全国の全自治体(国保関連の広域連合を含む)を対象に実施され、1,103市区町村から回答が得られています(回答率61.6%)。

 無保険で医療機関を受診できなければ、病気が重症化することが予想されます。このため全体の14%の自治体では独自に救済をおこなっているようです。

 高校生世代の無保険の子が最も多かったのは札幌市の480人ですが、札幌市は昨年12月、18歳未満へ保険証を交付し、独自に救済する措置をとっています。2番目に多かったのは福岡市で228人ですが、「今のところ、(義務教育を超えて)年齢を引き上げる予定はない」としています。

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 保険がないから医療機関にかかれない、という言葉を最近よく聞きます。例えば、慢性疾患を抱えて太融寺町谷口医院に通院している患者さんでも、「仕事の契約が切れるので来月から保険がなくなり受診できなくなるかもしれません・・・」と言われることがあります。

 また、保険がなくなるから・・、とまで行かなくても、「収入が減ったために(3割の)自己負担を支払うのがしんどくなってきて・・・」という患者さんは大変増えています。

 不況→受診抑制→病状悪化、という流れになっていくことを懸念します。

(谷口恭)

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2013年7月26日 金曜日

2009年4月4日(土) 2008年の自殺者またもや3万人超え

 警察庁は4月2日、2008年1年間の自殺者数について発表をおこないました。

 全自殺者数は32,249人で、2007年より844人(2.6%)減少していますが、1998年から11年連続で3万人を超えていることになります。

 人口10万人あたりの自殺者数を示す「自殺率」は25.3で前年より0.6の減少となっています。性別でみると、男性では前年より647人減の22,831人、女性は197人減の9,418人となっています。これらのうち、昨年に急増した硫化水素による自殺者数は1,056人です。

 都道府県別では、東京が最も多い2,941人で、以下、大阪2,128人、神奈川1,818人、北海道1、726人、埼玉1,653人と続きます。九州地方の全県を含め、全国29都府県で自殺者が減少する一方、北海道(前年比86人増)、長野(同80人増)、埼玉(同68人増)など大幅に増加した自治体も目立ち、18の道県で前年よりも自殺者が増加しています。

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 自殺者数の統計方法は警察庁と厚生労働省では異なります。(詳しくは下記の過去のニュースをご参照ください)

 各マスコミの報道では、自殺者数が2008年10月以降に増えていることから、不況の影響、とりわけリーマンブラザーズの破綻がきっかけになっているのではないかとしていますが、実際のところはどうなのでしょう。「自殺の動機」についてはまだ発表されていませんので報告を待ちたいと思います。

参考:2008年6月24日「警察庁の発表では自殺者が10年連続3万人超」

(谷口恭)

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2013年7月25日 木曜日

2009年4月4日(土) 障害者の解雇が急増

 企業での障害者の解雇が急増しています。

 昨年10月から今年(2009年)2月までの5ヶ月間で、1,446人もの障害者が解雇されていることが、4月3日、厚生労働省のまとめで明らかとなりました。(報道は4月4日の日経新聞)

 障害者を解雇した企業はハローワークへの届け出義務があります。厚生労働省によりますと、解雇者数は、昨年度上半期は787人と例年並みでしたが、下半期に急増しています。12月が265人、今年1月は370人と増加を続け、2月は452人に達しています。

 ハローワークを通じた就職件数も昨年4月から今年2月で39,569人と前年同期比2.7%減となっています。近年は年約10%の伸びを続けていましたが、一気に減少に転じたことになります。

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 不況だから障害者を解雇、というのはひどい話に聞こえますが、雇用者側も解雇したくてしているわけではないでしょう。解雇しなければ企業が倒産するかもしれないからやむを得ず解雇しているものと思われます。

 では、不況の責任は行政にあるのかといえば、部分的にはあるかもしれませんが行政だけのせいではないでしょう。

 誰が悪いというものではありません。せめて、「誰もが障害者に優しい社会」を目指したいものです。(では、何をすればいいのかというのは大変むつかしい問題ではありますが・・・)

(谷口恭)

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2013年7月25日 木曜日

2009年4月22日(水) タミフルの異常行動は「否定できず」

 インフルエンザ治療薬のタミフルが異常行動の原因になるのかならないのか・・・。このウェブサイトでも何度か取り上げましたが、この見解をめぐって専門家の間でも意見が別れていました。

 4月18日、厚生労働省研究班が最終報告書を発表し、「タミフルを服薬した10歳以上の子供は、服薬しなかった子供に比べて、飛び降りなどの深刻な異常行動をとるリスクが1.54倍高い」、という分析結果が出ています。(報道は4月20日の読売新聞)

 報告書では「タミフルとの因果関係は否定できず、深刻な異常行動に絞った新たな研究を実施すべきだ」、と指摘されており、現在原則中止となっている10代への使用はこれからも中止となる見込みです。

 今回の研究は、2006年度からインフルエンザと診断された18歳未満の患者約1万人を集め、解析がおこなわれています。このうち、「急に走り出す」などして死亡やけがに結びついた深刻な異常行動に限定して調べたところ、服薬した場合にリスクが1.25倍高い、という結果が出ています。特に注意喚起の対象となっている10歳以上でみた場合、リスクは1.54倍となっています。

 一方、「うわごとを言う」など軽症のものも含めた異常行動を起こす全体のリスクは、飲まなかった場合に比べて0.62倍と低い結果となっています。

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 これまでに、「タミフルと異常行動には関連がない」とまとめられた報告もありましたから、今回の最終報告は物議をかもすことになるでしょう。また、「軽症の異常行動はタミフルを服用した場合の方が少ない」というのも、タミフルに危険性があるという観点からは理解したがいように思われます。

 今年はタミフル耐性のインフルエンザが流行しましたから、今後はタミフルよりも、もうひとつのインフルエンザの特効薬であるリレンザの使用が広がることが予想されます。

 ただ、リレンザについても異常行動が報告されていますから、リレンザと異常行動の関係についての詳しい調査を厚生労働省に期待したいと思います。

参考:医療ニュース
2008年8月4日「波紋を呼んでいるタミフル調査結果」
2008年7月14日「タミフルは異常行動に関係なし」
2009年1月17日「タミフル耐性のインフルエンザが急増!」
2009年2月2日「リレンザ使用の高校生が転落死」

(谷口恭)

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2013年7月25日 木曜日

2009年4月22日(水) 近畿ではスギもヒノキも今月末までの見込み

 今年は、近畿、東海、中国、四国で花粉の飛散量が昨年の数倍にもなり、これらの地域の方々は花粉症で苦しまれたと思います。(関東北部や東北では例年よりも飛散量が少なかったようです)

 苦しみの原因であるスギとヒノキの花粉飛散は、例年に比べ1週間程度早く終息しそうです。近畿地方では4月下旬には終息する見込みですし、最も遅い東北や北海道でも5月上旬には終わりそうです。

 ただ、スギ、ヒノキの次にくるイネ科の花粉の飛散が既に一部で始まっているようです。

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 スギやヒノキほどではないですが、イネ科の植物(カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリなど)の花粉に反応して鼻炎や結膜炎で苦労する人も少なくありません。イネ科の植物は、スギやヒノキにように遠くまでは飛びませんが、対策はしっかりとおこないましょう。

(谷口恭)

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2013年7月25日 木曜日

2009年4月24日(金) 喫煙者の4人に1人が禁煙に挑戦、7割が失敗

 ファイザー株式会社は、昨年(2008年)実施した「ニコチン依存度チェック」の追跡調査から、過去1年間で禁煙に挑戦した喫煙者のうち、7割が失敗に終わっているとの結果を発表しました。

 調査結果を詳しくみてみましょう。

 この調査では、対象者を「ニコチン依存症」と「非ニコチン依存症」に分けています。「ニコチン依存症」については合計10項目の質問に答えることによって判定しています。(10項目の質問については「禁煙外来」のなかのQ5を参照ください)

 「ニコチン依存症」と判定された喫煙者の3人に1人が禁煙に挑戦し、その内およそ8割が禁煙に失敗しています。一方、「非ニコチン依存症」の喫煙者は、5人に1人が禁煙に挑戦し、約半数が禁煙に成功しています。(これらをあわせると全喫煙者の4人に1人が禁煙に挑戦し、7割が失敗していることになります)

 次に禁煙に失敗した理由をみてみましょう。禁煙に失敗した人のうち、およそ半数が1週間以内に挫折しており、「耐え難いイライラ」(37.9%)、「ストレス解消」(21.8%)、と続きます。これらはいずれも「ニコチン離脱症状」と考えられます。

 失敗したけどやっぱり禁煙したい、と考える喫煙者は多く、禁煙に失敗した人の8割以上が、「すぐにでも禁煙に再挑戦したい」と回答しています。

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 7割が失敗・・・、などと聞くと、「やっぱり禁煙ってむつかしいんだなぁ・・・、自分には無理かなぁ・・・」と思ってしまうかもしれません。禁煙するときは、不退転の決意!で望むことが必要ではありますが、失敗しても諦めることはありません。私の場合は、最終的には禁煙に成功しましたが、失敗の経験は100回以上もありますから・・・。

(谷口恭)

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2013年7月25日 木曜日

2009年4月30日(木) 太った方が長生きする!?

 成人後に太ると長生きし、やせると早死にする!

 このような従来の常識をくつがえすような研究結果が厚生労働省研究班によって発表され話題を呼んでいます。この研究は、全国(10都府県)の40から69歳の男女約88,000人を平均で13年間追跡調査することによって実施されています。

 対象者は、20歳の時から体重が、①5キロ以上減少、②5キロ以上増加、③変わらない(体重増減が5キロ未満)の3グループに分類され、死亡との関連が調べられています。
 
 調査期間中に合計6,494人が死亡しています。このうち、5キロ以上体重が減少した人は体重が変わらない人に比べ、男性で1.44倍、女性で1.33倍死亡率が高くなっています。
 
 その逆に、5キロ以上体重が増加した男性は、体重が変わらない人に比べ、死亡率が0.89倍と低くなっています。女性では有意な差がみられません。また、体重が10キロ以上増加した人でみても、男女ともに死亡率に大きな変化は認められません。

 これらの意外な結果に対し、この研究に携わった研究者は、「成人後に5から10キロ程度太るのは自然な現象。肥満の危険性が強調されることが多いが、体重減少も重視しないといけない」、とコメントしています。(報道は4月23日の読売新聞)

 尚、この研究は、ガンや循環器疾患などの病気、ダイエットによる激やせなどによる影響を除いた上でおこなわれています。

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 日本人の死因のトップである悪性腫瘍は体重が減少することが多いですし、糖尿病も悪化すればやせてきます。ですから、私がこの記事を初めて読んだときには、「やせるから早死にする」ではなく、「ガンや糖尿病になったからやせた」のだろうと感じました。ところが、よく調べてみると、上に述べているように、この研究ではそういった病気の影響は取り除かれています。

 にわかには信じがたいこの研究は、従来の定説をひっくりかえすことになります。この研究者は「成人後5から10キロ太るのが自然な現象」と言いますが、これだけ太れば、メタボリックシンドロームの診断基準である男性85センチ、女性90センチというウエストラインを超えてしまう人が少なくないと思われます。(もっとも、このウエストラインの基準には異論を唱える学者が多いのですが・・・)

 男性の場合、体重が変わらない場合よりも5キロ以上増えた方が、むしろ死亡率が下がるという結果にも驚かされます。私はこれまで患者さんに「だいたい20歳ごろの体重がその人にとってのベスト体重だと言われていますよ」と話すことが多かったのですが、これも”誤り”ということになってしまいます。

 今後患者さんにどのように生活指導をしていくべきなのか、医師として本当に悩まされます・・・。

(谷口恭)

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2013年7月25日 木曜日

2009年5月1日(金) 高血圧はメタボより危険!

 脳卒中や心筋梗塞など循環器疾患の予防には、メタボリックシンドロームよりも高血圧の対策が重要である・・・。

 厚生労働省の研究班が大規模調査に基づきこのような発表をおこないました。(報道は4月23日の読売新聞)

 この調査は、全国の40歳から69歳の男女約2万3千人を平均で11年間にわたり追跡しています。対象者の693人が循環器疾患を発症しています。

 もしも、全員の血圧が正常であれば、男性で48%、女性で45%、心筋梗塞や脳梗塞を減らせると分析されています。

 一方で、高血圧ではなく、メタボリックシンドロームを解消したときには、男性で12%、女性で8%しか改善効果がないそうです。

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 メタボリックシンドロームを患っている多くの患者さんが高血圧をもっていますが、高血圧は”必ず”あるわけではありません。

 少し整理してみましょう。

 まず、メタボリックシンドロームと診断されるためには「肥満」が必須です。ウエストラインで男性85cm以上、女性90cm以上なければなりません。(しかし、85cm、90cmというこの数字に異議を唱える学者は少なくありません)

 メタボリックシンドロームと診断されるには、上記ウエストラインの基準を満たした上で、高脂血症、高血圧、高血糖のうち2つ以上を満たす必要があります。2つ以上ですから、高血圧は必須条件ではありません。ということは、高血圧がないメタボリックシンドロームもあるということになります。

 一方、重症の高血圧があったとしても、男性でウエスト85cm未満、女性で90cm未満であれば、メタボリックシンドロームとは診断されないわけです。

 そもそも85cm、90cmという数字は、身長や体脂肪率も考慮していませんからひとつの目安にすぎません。こうして考えると、メタボリックシンドロームの診断基準を満たすかどうかに敏感になるよりも、高血圧、高脂血症、高血糖、それぞれについての対策をしっかりおこなう方が重要なのかもしれません。

(谷口恭)

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2013年7月25日 木曜日

2009年5月11日(月) 後発品への変更はわずか4%

 後発品(ジェネリック薬品)の普及が叫ばれて久しいように感じますが、実際の普及はそれほど多くはないようです。

 厚生労働省の調査によりますと、医師の処方せんで、先発薬から後発薬への変更を認めないものが34%あり、変更を認めた処方せんでも実際に後発薬が使用されたのは6%にすぎないようです。処方せん全体では後発品の使用は4%にとどまります。(報道は5月8日の共同通信)

 この調査は、2008年11月から2009年2月にかけて、全国の薬局、診療所各2,000カ所、病院1,000カ所を対象に実施されています。(回収率は薬局が47%、診療所37%、病院33%)

 医師が「後発薬使用可能」とした処方せんを持参した患者の9割以上に「後発薬への変更が可能」であることを説明している薬局はわずか10%しかないことも今回の調査で明らかとなりました。58%の薬局は、患者の3割未満にしかこの旨を説明していないそうです。

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 話を整理しましょう。

 まず、医師の発行する処方せんには、医師が「後発品ではダメで必ず先発品を使うべき」と考えた場合に、処方せんにその旨を記載します。このように発行された処方せんが34%あるというわけです。(ただしこの34%には後発品が存在しないケースも含まれています)

 患者さんは、処方せんをもって薬局に行く(もしくは医療機関内で処方される)わけですが、このときに処方せんに「後発品はダメ」の記載がなければ、後発品の処方が認められます。しかし、この旨の説明があまりされていないために、値段の安い後発品を処方してもらえるのに高い先発品を購入しなければならないケースが実際には多いというわけです。

 医師や薬剤師が後発品を積極的にすすめない最多の理由は「後発品に不安がある」というものです。またそれほど多いわけではありませんが、患者さんのなかにも後発品に不安を感じている人もいます。

 厚生労働省には、この”不安”を取り除く対策をとってもらえればと思います。太融寺町谷口医院では、原則として後発品を処方していますが、後発品に不安があるという人には「院外処方」で先発品の処方をすることもあります。

(谷口恭)

参考:医療ニュース 2009年1月23日「後発品処方希望カードに6億円以上も!」

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2013年7月25日 木曜日

2009年5月15日(金) お酒弱いのに飲酒・喫煙で食道ガンのリスク190倍

 食道ガンというのは、50から60歳代の男性に多いガンです。男性全体でみると、肺ガン、胃ガン、肝ガン、結腸ガン、膵臓ガンに次いで6番目に多いガンです。

 どういう人が食道ガンになりやすいかというと、飲酒や喫煙、さらに香辛料の強い食事も関係していると言われています。また、日本では奈良の山間部でよく発生することから茶粥のような熱いものを日頃から食べることが危険因子ではないかと言われることもあります。

 その食道ガンのなりやすさについて、「顔がすぐに赤くなるお酒に弱い体質の人が飲酒と共に喫煙をすると、飲酒も喫煙もしない人に比べて最大190倍もリスクが高くなる」との研究発表がおこなわれました。(報道は5月15日の読売新聞)

 お酒の弱い体質の人であっても、飲酒・喫煙をしなければ、食道ガンになるリスクは7倍程度にまで下がるようです。

 この研究は、食道ガンの患者1,070人と健常者2,832人を対象とし、約55万箇所の遺伝情報の違いを比較しています。その結果、発ガン性が指摘されているアセトアルデヒドからアルコールを作る酵素と、アセトアルデヒドを分解する酵素の2つが食道ガンのリスクに関連していることが判りました。

 これら2つの酵素の働きが弱い人が、1日缶ビール1本以上の飲酒と喫煙をおこなうと、相乗効果が働き、お酒に強く飲酒・喫煙をしない人に比べると、食道ガンになるリスクが190倍も高くなっていたようです。

 アセトアルデヒドはお酒で気分が悪くなる原因の物質で、タバコの煙にも含まれることが分かっています。顔が赤くなるのは、アセトアルデヒドの分解能力が弱いためで、日本人の4割がこのタイプと言われています。

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 飲酒や喫煙が食道ガンのリスクになることは以前から明らかでしたが、体質によってはそのリスクが190倍にもなるということに驚きます。

 お酒が弱くアセトアルデヒドを上手く分解できない日本人は約4割、喫煙している日本人は男性で約4割、女性で1割強です。缶ビール1本くらいなら飲酒している人も多いでしょうから、今回の調査結果を深刻に受け止めるべき人は少なくないのかもしれません。

(谷口恭)

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