<クリニック閉院のお知らせ>
かかりつけ患者の皆さんには誠に申し訳ありませんが、当院は2023年6月30日をもって閉院させていただきます。2021年1月より散々苦しめられてきた「階上ボクシングジム振動問題」が解決しそうになく、むしろ悪化しているからです。ボクシングジムは、いったんは「防振工事をする」と確約した文書を送ってきたのですが、その後「やはり工事はしない」と通達してきました。そのため、訴訟に踏み切ったのですが、振動が悪化していることにより閉院を決意せざるを得ませんでした。
★署名にご協力をお願い致します★
★署名にご協力をお願い致します★
●「階上ボクシングジム問題」の経緯
振動でできた壁のヒビを見せても、振動による針刺し事故のリスクの話をしても、振動の恐怖でどれだけ患者さんが苦しんでいるかを伝えても、ビル側もジム側もまったく聞く耳を持ちません。そこで2022年1月、裁判(大阪地方裁判所令和4年(ワ)第540号大地16民3B係)を起こしました。
当院が主張しているのは「多額の慰謝料をください」とか「出て行ってください」などではなく、単純に「防振工事をしてください」という訴えです。
裁判所には振動がどれだけ大きいかを計測したデータを提出しており、これはもちろん当院に有利なのですが、裁判に決着がついて、ジムに防振工事が命じられたとしても、実際に工事の着手にはかなり時間がかかることが判りました(まず間違いなく、控訴、さらに上告されるでしょう。結果に関わらずこの手に出られるとかなりの年月がかかるそうです)。
多くの患者さんから「私は大丈夫です。耐えます」といった支えの言葉もいただき、「裁判所の命令で工事が開始されるまでもう少しの辛抱だ」と考えていたのですが、2022年の秋ごろより(頻度は大きく減ったものの)壁が揺れる悪質な振動を起こされるようになり、針刺し事故のリスクが一層強くなりました。
いつ事故が起こるかもしれないこのような状況の中で、もうこれ以上診療を続けるのは不可能と判断せざるを得ませんでした。
●移転について
ビルの担当者は何を聞いても「分かりません」としか言わず、ボクシングジムのオーナーとはまるで話がかみ合わずコミュニケーションが不能であることから、2021年秋より移転先を探してきました。
複数の不動産会社に依頼し、また、私自身が休診日を利用して近辺の通りをひとつひとつしらみつぶしに探しましたが、条件の合うところが見つかりませんでした。医療モールに対しては入居希望の旨を伝え承諾されたのですが、そのモールに入居する医療機関から反対され話は消えました。
「移転は2km以内にしなければならない」という医療法上の制約があり、遠方への引っ越しは諦めざるを得ませんでした。
以上から移転の選択肢を断念することになりました。
●最終日
2023年6月末日までは診療を続ける予定です。
●今後患者さんにお願いすること
新しいかかりつけ医を見つけてもらうようお願いすることになります。自宅や職場の近くでご自身で見つけていただけるとありがたいです。必要あれば紹介状(診療情報提供書)を作成します。
自身で見つからない場合は、当院から医療機関を紹介いたします。
●メール相談について
かかりつけの患者さんからのメール相談は当院閉院後も(少なくとも新しいかかりつけ医が見つかるまでは)無期限で続けます。
●院長・谷口恭の今後
まったく未定です。勤務医に戻ることも考えていますが、これまでどおりの総合診療がおこなえるような勤務先はあるはずもなく、それがストレスになるのは明らかですから(谷口医院ならもっと時間をとってあんなこともできたのに……)、他の選択肢も検討しています。海外で医療やボランティアをおこなう可能性もありますが、その場合も上述のメール相談は続けます。閉院後何をするかが決まれば、本サイト及び谷口恭のメルマガでお伝えします。
参考:お詫び~階上ボクシングジムの振動・騒音について~
マンスリーレポート2023年1月「「閉院」を決めました」
日経メディカル:
「緊急事態宣言よりも、苦しんでいる患者よりも大事な“ユメ”って何だ?」(2021年5月27日)
「ボクシングジム振動問題、ついに裁判が始まる」(2022年2月28日)
「総合診療医は医療モールに入れないのか」(2022年12月19日)
「断腸の思いで「閉院」を決断」(2023年1月16日)
本ページ作成日:2023年1月4日
(更新:203年1月17日)
太融寺町谷口医院 院長 谷口恭
振動でできた壁のヒビを見せても、振動による針刺し事故のリスクの話をしても、振動の恐怖でどれだけ患者さんが苦しんでいるかを伝えても、ビル側もジム側もまったく聞く耳を持ちません。そこで2022年1月、裁判(大阪地方裁判所令和4年(ワ)第540号大地16民3B係)を起こしました。
当院が主張しているのは「多額の慰謝料をください」とか「出て行ってください」などではなく、単純に「防振工事をしてください」という訴えです。
裁判所には振動がどれだけ大きいかを計測したデータを提出しており、これはもちろん当院に有利なのですが、裁判に決着がついて、ジムに防振工事が命じられたとしても、実際に工事の着手にはかなり時間がかかることが判りました(まず間違いなく、控訴、さらに上告されるでしょう。結果に関わらずこの手に出られるとかなりの年月がかかるそうです)。
多くの患者さんから「私は大丈夫です。耐えます」といった支えの言葉もいただき、「裁判所の命令で工事が開始されるまでもう少しの辛抱だ」と考えていたのですが、2022年の秋ごろより(頻度は大きく減ったものの)壁が揺れる悪質な振動を起こされるようになり、針刺し事故のリスクが一層強くなりました。
いつ事故が起こるかもしれないこのような状況の中で、もうこれ以上診療を続けるのは不可能と判断せざるを得ませんでした。
●移転について
ビルの担当者は何を聞いても「分かりません」としか言わず、ボクシングジムのオーナーとはまるで話がかみ合わずコミュニケーションが不能であることから、2021年秋より移転先を探してきました。
複数の不動産会社に依頼し、また、私自身が休診日を利用して近辺の通りをひとつひとつしらみつぶしに探しましたが、条件の合うところが見つかりませんでした。医療モールに対しては入居希望の旨を伝え承諾されたのですが、そのモールに入居する医療機関から反対され話は消えました。
「移転は2km以内にしなければならない」という医療法上の制約があり、遠方への引っ越しは諦めざるを得ませんでした。
以上から移転の選択肢を断念することになりました。
●最終日
2023年6月末日までは診療を続ける予定です。
●今後患者さんにお願いすること
新しいかかりつけ医を見つけてもらうようお願いすることになります。自宅や職場の近くでご自身で見つけていただけるとありがたいです。必要あれば紹介状(診療情報提供書)を作成します。
自身で見つからない場合は、当院から医療機関を紹介いたします。
●メール相談について
かかりつけの患者さんからのメール相談は当院閉院後も(少なくとも新しいかかりつけ医が見つかるまでは)無期限で続けます。
●院長・谷口恭の今後
まったく未定です。勤務医に戻ることも考えていますが、これまでどおりの総合診療がおこなえるような勤務先はあるはずもなく、それがストレスになるのは明らかですから(谷口医院ならもっと時間をとってあんなこともできたのに……)、他の選択肢も検討しています。海外で医療やボランティアをおこなう可能性もありますが、その場合も上述のメール相談は続けます。閉院後何をするかが決まれば、本サイト及び谷口恭のメルマガでお伝えします。
参考:お詫び~階上ボクシングジムの振動・騒音について~
マンスリーレポート2023年1月「「閉院」を決めました」
日経メディカル:
「緊急事態宣言よりも、苦しんでいる患者よりも大事な“ユメ”って何だ?」(2021年5月27日)
「ボクシングジム振動問題、ついに裁判が始まる」(2022年2月28日)
「総合診療医は医療モールに入れないのか」(2022年12月19日)
「断腸の思いで「閉院」を決断」(2023年1月16日)
本ページ作成日:2023年1月4日
(更新:203年1月17日)
太融寺町谷口医院 院長 谷口恭