英語対応時の注意
もはや「英語ができません」では看護師としての仕事がつとまらない、と言えば言いすぎでしょうか。当院には毎日数名の外国人が受診し、英語のみ、という人も増えてきています。医師には英語でも看護師との会話にはカタコトの日本語、という外国人も多いのですが、旅行者の場合は看護師にもすべて英語という場合もあります。採血や点滴、尿検査の説明やレントゲン撮影の補助などを英語でおこなわねばらないこともあり、看護師として最低限言えなければならない、あるいは聞かねばならないことがあります。
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当院は外国人の患者さんは毎日数名来院されますが、私は英語が全くといっていいほどできません。吸入の説明で、息を4秒ほど止めてもらう時に、セコンドをミニッツと言ってしまい、患者さんから「あー死ぬー」みたいな反応をされました。グーグル翻訳や教科書で調べた英語をメモしています。そのメモを見ないと説明できず、メモもたまに英語の発音がうまくできないため、メモを見せながら説明すると、外国人の患者さんから「これおかしい」と日本語で指摘されることもありました。しかしそんな私の対応でも暖かく関わってくれる外国人患者さんにとても助けられています。「日本語は話しますか」「採血をします」「受付でお待ちください」しか、自信を持って言えない私ですが、質問に答えられ、配慮した言葉かけができることを目標に日々勉強中です。(看護師・安田とよみ)
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私は英語に苦手意識はないですが、だからと言って、英語が得意というわけでは全くありません。海外旅行に行くと、現地の人と英語で話しますし、意思の疎通は可能です。話せない訳でもなく聞けない訳でもないですが、思うように単語が出て来ないことはよくありますし、ネイティブの方の早口の英語や非ネイティブの方の母国語アクセントの強い英語が聞き取れない時もあり、英語ペラペラという状態には程遠いのが現状です。
そんな私が患者さんに英語で接する際に気を付けている事は、大きな声でゆっくり喋るということ、そして聞き取れない時はそのまま流してしまわず、確認するということ、更に、会話の最後には必ず何かわからないことはありませんか?と必ず聞くようにすることです。これはとても単純に聞こえますが、結構大事な事だと思っています。英語ネイティブの患者さんはこちらの拙い英語でも聞き取って下さいますが、非ネイティブの方の中には、こちらの説明が伝わっていないまま、沈黙しておられる方もいます。説明して理解して頂いたと思っていることを、何かわからないことは〜と最後に尋ねた時に聞いてこられる方もおられ、ああ、あれは黙っておられただけで、実は伝わっていなかったのかと反省することがあります。
先日、HIVのPEP(曝露後予防)の説明を英語で行う機会がありました。そのような場面では患者さんは不安や後悔といった心情を描写するため入り組んだ表現をされます。その気持ちを理解し、受け止めて正しい治療の説明に繋げる為に、もっとリスニング力とスピーキングの表現力を鍛えていかなければ、と思っています。(看護師・木村恭子)
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